持ち前の華麗なテクニックを見せたかと思えば
献身的なハードワークでも勝利に貢献。
柿谷曜一朗は早くもチームの顔になった。
「ピッチに立ってプレーできるのは本当に喜ばしい」。
輝きを取り戻すために背番号8は闘い続ける。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
始動から約2カ月が経過しました。グランパスというチームには慣れましたか?
柿谷 まずまずといったところです。少しずつ慣れていっていると思いますよ。
まずはここまでの戦いぶりを振り返ってください。
柿谷 今シーズンは昨年のベースを継続しつつ闘えていると思います。僕を含め新加入選手が6人いる中、すぐにフィットするのは難しいこと。移籍してきた選手ができ上がったチームに加わるのは、そう簡単なことではないですからね。けど、一人ひとりが早くなじもうと取り組んでいますし、誰が出場してもマッシモ(フィッカデンティ)監督が考えるサッカーを表現できる状態になっていると思っています。僕自身もそこに重点を置いて、日々の練習に臨んでいます。
チームに溶け込んでいる途中だと。
柿谷 プレー以外の部分でもそうですね。チームが一つにまとまるのは、そう簡単なことではありません。試合に勝ったから、試合に負けたからというより、全員で試合数をこなして、全員で闘っていく時間が長くなればなるだけ一体感が出てくると思っています。勝っているから雰囲気がいい、負けているから雰囲気が悪いではダメなのかなと。もちろん、勝利し続けるために努力しますけど、この先ずっと勝っていくことは不可能に近い。どんな状況であれ、チームとしてのバランスが崩れないようにしていきたいです。
ホームで初めて先発出場した第5節の横浜FC戦についてうかがいます。後半開始早々、あと一歩でゴールとなるシュートを放ちました。
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