リーグで最も長い距離を走り、
中盤からチームを支え続けた。
その証明に初めてJリーグ優秀選手賞を受賞したほか、
クラブでもランクル賞の優秀選手賞を受賞。
それでもこの男が満足することはない。
自信を確信に変えるためにーー。
「タイトルを獲るために来た」
強い決意を抱いてさらなる高みを目指す。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
Jリーグ優秀選手賞受賞おめでとうございます。受賞された率直な感想は?
稲垣 ありがとうございます。とてもうれしいですし、光栄なことです。ただ、そういった気持ち以上に身に余る賞だなという印象です。僕みたいな選手が優秀選手賞に選ばれるということは、僕のことを学生の時や(ヴァンフォーレ)甲府の時から知っている人からしたらなかなか信じられないような出来事だと思うので、人生どうなるかわからないなと思いますね。
リーグ戦全試合に出場し、好パフォーマンスを維持していたことの証明となる賞だと思います。自身としての今シーズンの充実感や手応えはいかがですか?
稲垣 すごく充実感を感じられたシーズンでした。全試合に絡めたということは監督が信頼してくれたというのもありますから、そういった点でも充実感はあります。それにまずなにより、大森(征之)さん(スポーツダイレクター)から声を掛けていただいて今年からグランパスに加入したので、その恩を結果として返したいと思っていました。もちろん1年だけではなく、ここからもっともっと返していかないといけないし、成績もまだ足りないですが、最低限のことはやれた実感はあるのでそこも充実感につながっていると思います。
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