名古屋グランパスのホームスタジアムとして愛されたパロマ瑞穂スタジアムは、
グランパスの初陣から29年に渡り、数々の名場面を生んできた。
改築工事に伴う休業を前に、“聖地瑞穂”と共に歩んだ関係者たちにインタビューを実施。
第12回は約10年間グランパスでプレーをして苦楽を共にした小川佳純さん(現FCティアモ枚方監督)を取材し、
パロマ瑞穂スタジアムでの思い出を聞いた。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
ーJ1でのリーグ戦デビューは2007年8月25日、パロマ瑞穂スタジアムでの大宮アルディージャ戦でした。
小川 ちょうどその日が23歳の誕生日でした。ベンチ入りして、5−0と点差が開いたので、「(フェルフォーセン)監督、早く俺を使ってくれ」とジリジリして待っていたら、後半早めに呼ばれてピッチに入りました。デビュー戦が誕生日と重なってうれしかったですし、ボールタッチが良くていいプレーができた記憶があります。ヤマザキナビスコカップで公式戦に出場していたこともあって、落ち着いてボールをさばけました。ただ、自分のことだけで精一杯で、スタジアムの雰囲気までは覚えていませんね。
ーJリーグ初ゴールは覚えていますか?
小川 もちろん覚えていますよ。初ゴールも瑞穂でした。と言っても、道を挟んだ向こう側にある名古屋市瑞穂球技場(現パロマ瑞穂ラグビー場)で。それ以来、そこではリーグ戦のホームゲームは一度も開催されていないらしいんですが、いずれにしても瑞穂とは相性が良かったですね(笑)。
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