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明治安田生命J1リーグ第27節 FC東京戦後 監督会見

1511月
11/15(日)、明治安田生命J1リーグ第27節が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムでFC東京と対戦し、1-0で勝利。試合終了後、グランパスを率いるマッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの監督会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


前半から本当にいいゲームでした。どこからお話しするかというところではありますが、こういう展開では最後の部分から先に話すべきかと思います。ああいった形でチャンスをしっかり得て、あそこで冷静に決めきるということは素晴らしいことです。このような感動的な勝ち方は、普通の勝ち方よりもチームにとって与えてくれるパワーがありますし、今後にも生きてくると思います。

 

どういうゲームをやらなければいけないかという中で、選手の特長、前線に置ける選手がいない状況で逆に(相手にとって)つかみどころのないやり方をしました。我慢してボールを回して相手にズレが生まれたところで。一気にスピードを上げるというサッカーが、今日やるべきサッカーでした。試合が始まったところから、選手はそれをグラウンドでやってくれました。FC東京はすごくやりにくかったと思います。

 

その中で前半、ゲームを動かすことができず、後半は少し疲れもあったのか前半と同じくらいのチャンスを作ることができませんでした。ただ、逆に言えば守備のレベルを落とさずに闘った、最後の1分まで勝利を狙っていたということがそのとおりになりました。いろいろとチームの戦力状態で厳しいことがある上で、今日のように気持ち次第でどちらにも転がってしまうような試合があります。その試合を勝ちにつなげられるまで耐えて闘ったことについて選手を褒めなければいけませんし、それだけ成長したと選手自身も感じていいゲームだったと思います。

 

ー攻撃面で「つかみどころのないやり方」と話されましたが、そこからどのように得点へとつなげる狙いを持っていたのでしょうか?

具体的に、前半は「あそこで点を取らなければいけなかった」というチャンスがいくつもありました。フィニッシュの場面では飛び込んでいく、決めなければいけないようなフリーの状態でのシュートを打つシーンが多くありました。前田(直輝)選手、阿部(浩之)選手、マテウス選手、吉田(豊)選手、そして稲垣(祥)選手にもそういった場面がありました。(相手は)前線の選手をつかめず、DFでない選手が追いかけることで、また中盤の選手がフリーで飛び込めるようになる、そういうサッカーをイメージし、やろうという話をしていました。今日は実際に、そういう準備をしてそれが実戦でこれだけいい形にできたということは、また似たような形を自分たちの武器としぶつけてもいいのではないかということになります。結果的にどう闘いたいか、どうゴールを決めたいかという狙いの中で、「あとはあそこで決まっていれば」というサッカーをイメージし、選手を送り出しました。

 

ー今日は「ボールを奪う」という部分でもしっかりとプレーできていたように見えました。

一人ひとりが、気持ちの部分でも厳しくプレーすることができていました。気持ちというのは毎試合、選手が持って試合に入ることができています。気持ちだけでなく、グラウンドの中での配置により取るべきポジションをしっかり取ることができました。それが良かったと思います。選手の距離感、コンパクトさという部分も素晴らしかったですし、一人がボールを奪いにいく、そして次が奪いにいく、それにより相手にとってボールを保持することが難しくなるような追い込み方ができていました。1人が(マークを)外されたとしても、結果的に追い込んだような当て方、選手の使い方ができていました。ディフェンスラインからいい指示が出ていたと思います。それが、ボールをかなり奪い取ることができた要因だと思います。

 

ーマテウス選手が終了間際に決勝ゴールを決める試合がこれまでにも何度もありました。ここまでほとんどの試合でフル出場をしている選手ですが、改めてマテウス選手に期待していることを聞かせてください。

彼の持っているパワー、スピード、技術は攻撃面だけでなく、試合のあらゆるシーンで決定的な仕事につながります。Jリーグの中でもそれだけのレベルにある選手です。彼が90分をとおし、試合全体で消えることがなくプレーを続けるという面で向上していると思います。実際に彼を指導するようになった時に、そういう部分さえ伸ばせればと考えていました。本当にいいものを持っていますし、彼がああいうプレーをしたということに対し、「彼ならできる」という期待感がファミリーの皆さんにもあると思います。また、絶えることなく味方を生かすことができ、ディフェンス面でも素晴らしい選手です。そういう部分でより良くなっていますし、起用し続けてさらに良くしていきたいと考えています。