マッシモ フィッカデンティ監督
全体的に見ると、お互いにやり合ったというゲームだったと思います。その中で、我々は試合へのアプローチの仕方がすごく良く、結果も付いてきて、1点をリードする展開へとすぐ持ち込むことができました。すぐにリードすることができたので、どちらがその時間帯で押しているのかは気にせず、ボールを持つことで相手がすぐに奪いに来なければいけない状況を作ることができました。あの先制点をきっかけに、90分をとおしてある程度こちらがやりたい試合展開に持ち込むことができたと思います。それでも最後まで、鹿島アントラーズの状態はいいなと感じましたが、我々も最初から賢いサッカーができたかと思います。
―立ち上がりからお互いに激しい局面が多かったように思います。そのような局面への対応について、選手たちにハーフタイムになにか伝えられたのでしょうか?
どういう指示を与えたかといえば「気持ちを込めてやろう」ということです。あとは選手たちがグラウンドの中でファイトをしてくれました。今日の試合はどちらのチームにとっても勝利が重要な試合でしたし、あるべくして気持ちのぶつかり合いが随所に見られました。レフェリーも、それが度を超えた場合はしっかりとカードを出す、そうでない場合は激しいプレーとして認める。これがサッカーの魅力でもありますし、そこをぴったりとルール内でやることはこのスポーツでは無理なことだと思っています。ほかの試合よりエキサイティングな内容となったのは、両チーム、そしてレフェリーの皆さんのおかげです。見応えのあるゲームとなったのではないでしょうか。
―守備面での安定感が高かったように思います。その要因はどこにあったとお考えでしょうか?
前提として、決定的なディフェンス、個人の能力で守らなければいけないシーンでミスがなかったことです。まずはディフェンス陣の頑張りというものがありますが、チーム全体としてそういうシーンをなるべく少なくしなければいけないと試合前に話していました。そのとおりに、まずは前線の選手が(相手のパスコースなどを)限定させた上で、後ろにいくほど守りやすくなるということがありました。鹿島アントラーズは試合の中で決定機をいくつも作るチームです。そういうシーンで抑えたというよりは、そういうシーンをあまり作らせなかったということが、自信とすべきところだと思います。