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明治安田生命J1リーグ第14節 鹿島戦 前々日監督会見

39月
9月3(木)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、9月5日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第14節の鹿島アントラーズ戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー攻撃のスピード感が出ていない原因について聞かせてください。

押し込んで、スピード感を生かしたサッカーをできていた期間がありました。最近はそういうプレーに導いてくれる阿部(浩之)や米本(拓司)が欠けていました。抜けた瞬間は感覚が残っていたかもしれませんが、2人が抜けてからしばらく経ち、そういうリズムを作り出す選手がいなかったと思います。彼ら2人が戻った昨日の試合では、違うテンポのゲームを見せることができました。これだけ試合数が多いと、思ったとおりのコンデションではないことがありますので、原因については簡単に言えないのかなと。「直前の試合ではこうだったのに、我々と闘う時にはこういうふうになった」という大きな違いを見せる対戦相手も多くいます。グランパスとの試合で大崩れしても、次の試合で勝っていることもあります。「この前の試合は勝っていたのに、我々との試合では元気がない」、「もう少し手強いと予想していた」ということもありました。対戦相手に対して思うことはありますので、我々もそういう部分が出ているのかなと。川崎F以外はどのチームもそういう印象があります。


通常のゲームは最初の11人から多くて3人まで代えることができ、シーズン中もスタメンと呼ばれるある程度固定されたメンバーがいます。今までそれが当たり前でした。今シーズンは5人の交代枠を生かさなければ体力的にキツいです。ただ、5人を代えた時、チームバランスは大きく変わります。フィールドプレーヤーの半分ですから。そのレベルを維持できる選手層があるのは、川崎Fだけだと思います。それは皆さんが見ているとおり、ぶっちぎった内容になっていますよね。試合、リカバリー、試合、リカバリーという流れですと、トレーニングのメニューはもちろん、ちょっとした修正も難しくなります。スピード感がなくなっているという話でしたが、そこに特化したトレーニングに時間を割くこともできません。


昨日のゲームについて少し触れておきます。最近やったばかりの、コピーのようなゲームになりました。前回対戦の時よりも、自分たちの色を出せているかなと感じるゲームでした。守って堅い試合にならなければいけませんでした。相手を押し込んだ時、スピードがある選手を警戒していました。失点シーンを振り返ると、緩やかにドリブルされ、スルスルと抜かれてしまい、完全に贈り物をしてしまったようなゴールでした。勝った相手を称えますが、どう考えても我々の不注意から生まれたような失点でした。敗戦という結果も同じようなことを言えると思います。自分たちが出すべきものを出せなかったですし、相手が素晴らしかったというより、自分たちの良くなかった部分が大きかったと感じています。


ー復帰した米本選手と阿部選手の2人に期待していることは?

彼らがいたからできたことが、だんだんできなくなっている状態でした。彼らがいた時にやっていたプレーを、復帰してもそのままやってもらうだけです。彼らは自分がしなければいけないプレー、チームに求められていること、チームに還元することをわかっています。戻ってきたから特別なプレーをしてくれ、ということはないです。今は悪い状態にあるような雰囲気を感じますけど、リーグ戦ではいい状態のチームの一つに入っていると思います。トータルの結果や直近の試合を見ても、グランパスは結果を出しているチームです。引き締める部分は引き締めなければいけません。しかし、なにか違った流れにするのではなく、しぶとく闘い、次の1試合だけに集中して取り組んでいく姿勢を変えずにやるべきだと、選手にも話していますし、今日も切り替えて取り組みました。


2人が戻るのは、単純にプラス2になることで、大きいことです。札幌に行って帰ってきて、休む間もなくそのままの状態で練習して、すぐに東京に向かわなければいけませんでした。FC東京も我々と同じようにアウェイで闘ってからルヴァンカップに臨みましたが、彼らはホームゲームでした。それはお互い様だと感じるかもしれません。しかし、このスケジュールになると、そういったところでコンディションが悪くなること、ケガのリスクが上がることもあります。そんなリーグになるのはわかっていたことです。そんな中で何事もなく確実に回すには、ある程度の人数がそろって、疲れている選手を休ませること。2人が増えるのはかなり大きいと思います。


ーFC東京戦を欠場した吉田豊選手の状態について教えてください。

彼はここまでほぼフル出場でしたので、これ以上起用するとケガのリスクがあると思い、「FC東京戦のことは考えずに休んでくれ」と伝えました。鹿島戦でしっかり活躍できるように、今週はそういうスケジュールで動いてほしいと。なにか問題があったわけではなく、問題が起こる前にそのような対応をしました。


ー今節で対戦する鹿島の印象について聞かせてください。

結果を出していますし、内容もすごくいいです。シーズン開幕戦のルヴァンカップで対戦しましたが、そこからしっくりこない流れが続いていたと思います。鹿島に関しては、日本で結果を出し続けているチームです。底力やベースになるものがあり、勝つべきチームの姿を見せ続けています。今年の序盤につまずいた理由は、内部事情なのでわかりません。それでも、やっぱり鹿島が上がってきたなと。それは驚きでもなく、皆さんも「やっぱり鹿島が上がってきた」と感じていると思います。今は勢いに乗っていて、その勢いを増したいと思っているはずです。ルヴァンカップで対戦した時の姿をイメージしていません。主に起用されている選手も変わっているように見えます。最大値を出してきた鹿島がどうかということを分析し、しっかりと準備したいと思います。


※以上の監督会見の動画(一部のみ)は会員さまのみご覧いただけます。