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丸山祐市「皆さんと一体になって闘い、ホームで勝つ姿を見せたい」(MDPインタビュー)

317月
8月1日(土)に行われる2020明治安田生命J1リーグ第8節の柏レイソル戦を前に、丸山祐市にマッチデープログラムのインタビューを実施。ここまでの戦いぶりやチームとしての手応え、今節への意気込みを聞いた。


7月26日に予定されていた広島戦は、新型コロナウイルス感染症の検査で3名が陽性であると確認された影響などにより、試合当日に急きょ開催中止となりました。知らせを聞いた時の心境は?

丸山 僕は試合前日から広島に行っていて、試合に向けた準備をしていました。しかし、試合当日の午前中に中止が決まってしまいました。毎回のことですけど、たくさんの人がサポートしてくれて、スタジアムでのゲームが成り立っています。試合のためにたくさんの人が準備してくれた中、試合ができなかったのはすごく残念で、申し訳ない気持ちもあります。僕自身はFC東京時代にお世話になった城福(浩)監督をはじめ多くの知り合いがいる広島と、また試合ができる日を楽しみにしています。


第4節のC大阪戦から3連勝中とチームの調子が良かっただけに、「勢いを落とさないためにも試合をやりたい」という気持ちが強かったのでは?

丸山 試合をしたかったですね。ここまで厳しい試合もたくさんありましたが、いい状態で闘えていましたから。試合が延期になったことで、これまで以上にタイトなスケジュールになってしまうという不安要素もあります。しかし、僕たちの誰かが新型コロナウイルスに感染しているかもしれないという試合当日の状況を考えると、今回の中止という決断は正しかったと思います。


試合の開催中止を受けて、マッシモ フィッカデンティ監督からはどのような話がありましたか?

丸山 今週のトレーニングでは試合中止に関してより、「今節の柏戦に向けて切り替えていこう」といった話がありました。


新型コロナウイルスは誰にでも感染する可能性がある中、リーグ戦再開後にチームメイトとチームスタッフから陽性者が出てしまいました。

丸山 リーグ戦の中断期間中に金崎夢生選手とランゲラック選手が新型コロナウイルスに感染し、クラブもすごく苦しい思いをしたはずです。これ以上の感染者を出さないようにと徹底して感染予防をしてきた中、新たに感染者が出てしまいました。どれだけ予防をしていても感染してしまうという怖さを感じましたし、誰にでも起こりうることなのだと実感させられました。とても身近に感じているので、自分自身の行動を見つめ直し、改めて感染予防を徹底していかなければいけないと思っています。


今シーズンは中断前の公式戦を含めて7試合負けなしと好調を維持しています。チームとしての戦い方に手応えを感じているのではないでしょうか?

丸山 リーグ戦が再開してからも負けなしで、チームはすごくいい状態にあると思います。試合だけではなく、いい練習もできていて、チーム内での競争が生まれています。チームの雰囲気がいい中で取り組めているという感触があります。


グランパスはほかのチームと比べ、準備期間が限られた中で公式戦再開を迎えました。再開から約1カ月が経過した現在のコンディションはいかがでしょうか?

丸山 今シーズンは例年以上に日程がタイトで、疲労が溜まっていないと言ったらウソになります。しかし、負けた時の疲労度と勝った時の疲労度は全然違うものです。今は厳しい試合でしっかり勝ちきれているので、本当にいい状態にあると思います。


改めて、フィッカデンティ監督の目指すサッカーとは?また、現時点における手応えも聞かせてください。

丸山 組織的に守りつつ、自分たちの長所でもある強力なアタッカー陣を生かすサッカーです。早い時間帯で先制点を奪うことも重要ですが、監督が第一に求めているのは守備面ですね。試合に向けて攻守両面における戦術を落とし込んでくれることが、いい結果を残せている要因だと思います。他チームの選手からも「守備が堅いね」といった声が聞こえてきます。僕たちの守備は相手にとって嫌だと思いますし、なかなか崩せないと思いますよ。今はとても手応えを感じています。


前線の選手が積極的にプレスを掛け、ボールを追いかけ回すなど、チーム全体の守備意識が高いように見えます。

丸山 監督が就任した当初はうまくいかないこともありましたけど、今は積極的な守備ができています。前線の選手が相手を追い込み、自由を与えないようにしてくれることも大きいです。その結果、後ろの選手が狙いを定めてボールを奪える場面も多いです。また、相手を自分たちの陣地に引き込んで、そこでボールを奪ってカウンターを仕掛けることもできています。前線の選手が頑張ることによって、監督の求めるスタイルを実現できていると思います。無失点が続いているのは彼らのおかげでもあるのかなと。自分たちが攻撃している時はリスクを負いながらも、守備に備えて最低限の人数を残すという決まりがあります。シュートで終わる攻撃が多いこともカウンターを受けていない要因の一つです。全員が監督の求めている約束ごとを守れているからこそ、危ないシーンが少ないのだと思います。


チームは3試合連続で対戦相手を無失点に抑えています。ご自身のパフォーマンスをどのように評価していますか?

丸山 センターバックの選手としてそこまで目立ったプレーはありません。それは全員が守備をしてくれているからだと思います。スライディングしてカットすることも少ないですしね。


今節で対戦する柏にはどのような印象を持っていますか?

丸山 現在リーグ戦3連勝中と調子がいいですよね。昨シーズンからネルシーニョ監督がチームの指揮を執っていて、就任2年目ということでやりたいサッカーが構築されていると思います。J1に昇格して1年目ですけど、手堅いチームです。ここ3試合では3得点、4得点、5得点といずれも大量得点を挙げているので、チーム全員で守ることはもちろん、僕たち守備陣が前線の選手を抑えられれば勝機はあると思います。前線に強力な選手がいる時こそしっかりと自分の仕事を果たし、無失点で試合を終えたいです。


リーグトップの8得点をマークしているストライカーのオルンガ選手が要注意選手になりますか?

丸山 オルンガ選手は相手のキーマンになってきます。しかし、彼の近くでプレーする江坂(任)選手や瀬川(祐輔)選手を自由にさせなければ、いいパスは出てこないと思います。オルンガ選手だけではなく、ほかの選手も気にしながらプレーしたいです。


柏戦は有観客試合になって2度目のホームゲームです。リモートマッチと比較し、実際に観客の前でプレーできることに喜びを感じているのでは?

丸山 今は声援こそ届きませんが、拍手をもらえるだけで選手は後押しされるものです。今節も皆さんと一体になって闘って、ホームでしっかり勝ちきりたいですね。


ファミリーの皆さんにどのようなプレーを見てほしいですか?

丸山 ホームでしっかりと勝つ姿をお見せしたいです。柏には前線に強力な選手が多くいるので守備陣の仕事が増えるかもしれませんが、クリーンシートを続けていきたいと思います。僕たちと一緒に闘ってくれたらうれしいです。今節も熱い応援よろしくお願いします。


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