アカデミーのスカウトとしての歩みを始めて3カ月、
スペインの地で目のあたりにした光景は驚きに満ちていた。
これまでとは異なる目線で選手を見ることができる——。
“世界”を肌で感じたのは、子供たちだけではない。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部

2018年1月より、グランパスアカデミーグループに配属されました。テクニカルスタッフのスカウトとして、どういった業務をこなしているのでしょうか?
中村 その名の通り、優秀な人材を発掘してスカウトをすることがメインの業務になります。私にとってアカデミーのスカウトは初めて取り組む仕事ということもあり、毎日が新鮮でやりがいを感じていますよ。また、サッカーに対して意欲的な子供たちを見ているとすごく気持ちが良く、何か忘れていたものを思い出したような感覚もあります。
現在のアカデミーを見て、率直にどのような感想を持ちましたか?
中村 すごくポジティブな印象を抱きました。これまではアカデミーに深く関わることができていなかったのですが、優秀な人材がすごく多いなと。ただ、技術的な部分をもっと伸ばしていかなければならないとも感じました。全体的にスキルは高いと思いますが、さらに細かいところを突き詰めていく必要がある。昨シーズンのトップチームが示した通り、サッカーをする上で基本的な技術というのはすごく重要になってきます。選手たちが高いポテンシャルを秘めているだけに、全員が細部にこだわりつつ、練習を試合に直結して考えられるようになれば、アカデミーのレベルはさらに上がっていくと思いますね。
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