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代表取締役社長小西工己 4月8日囲み取材

84月

4月8日(水)、トップチームの活動休止について社長の小西工己がテレビ電話での取材に応じました。取材の模様をテキストでお届けします。


小西工己


ー19日まで活動を休止することが発表されました。決定に至った経緯を教えてください。

本日正午にチームドクター、監督、私、チーム関係者で、今後の対応についてミーティングを行いました。その中で、昨日の緊急事態宣言の発令を受けて、チームドクターよりクラブとしてどのように対応していくかに関する指針をもらいました。チームドクターから、「なるべく早いタイミングで、選手が一堂に会する練習の実施をやめたほうがいい」という指摘を受けました。愛知県は緊急事態宣言に含まれてはいませんが、多くの罹患者が出ております。こういった状況を鑑みて、チーム、皆さま方にご迷惑を掛けてはいけないということで、今日からチーム全体での練習を中止にすることを決めさせていただきました。


ートヨタスポーツセンターにおいて、選手個人でのトレーニングは認める形になるのでしょうか?

基本的にはトヨタスポーツセンターをクローズいたします。しかし、コンディション維持、今後個別にどうしていくかということに関しては、監督、強化スタッフ、コーチが一体となり、チームドクターの助言をもらいながら決定し、それぞれに連絡、対応していく形になると思います。今のところはなにも決まっていません。


ー社長から選手に伝えたことは?

急な話であり、選手も戸惑っていた状況ではありましたが、「『練習をしたい』、『コンディションを維持したい、向上させたい』という気持ちがあると思うが、まずはコロナウイルスに罹患せず、打ち勝つこと。いつの日かお客さま、メディアの皆さま、ファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さまと一緒に楽しいサッカーをやることに向けて、今は我慢しよう」と申し上げました。選手も深く頷いてくれました。とてもありがたい話です。


ー19日までの活動休止が決まりましたが、状況によって期間が延長される可能性はありますか?

はい。14日にJリーグの実行委員会という会議がございます。Jリーグ及びほかのJチームとテレカンファレンスでコミュニケーションを取る機会があり、そこでJリーグ全体としての指針が示される可能性があります。全体の様子も鑑みて、グランパスとしてどうあるべきか、練習スケジュールをどうすべきか、判断したいと思います。


ーこれまでにJリーグから各クラブに対して要望はありましたか?

練習に関しては特にございませんが、情報のシェアは日々行っています。「このチームは練習を中断した」、「このチームは練習を継続している」、「今後のスケジュールはこうなっている」という情報はお互いに常に把握しています。ただ、それぞれの地域の状況もあるので、Jリーグからは「各クラブに判断をお任せします」と言われております。特に強い指示があるわけではありません。今日の判断は私の判断ということになります。


ー活動休止を決断した現在の心境は?

サッカーを愛し、サッカーをすることが誰よりも大好きな人たちが集まっているのがこのクラブです。それは選手のみならず、監督、コーチ、スタッフの皆さん、そして我々事業部のスタッフもそうです。そこから練習の声がなくなるというのは非常に寂しい、忸怩たる思いがあります。しかし、今は国難とも言える状況です。必ず、次のタイミングはやってきます。今は我慢をして、再開できる日に向けて、今できることを最大限の力でやっていくことが我々のミッションだと思います。ですから、今は新型コロナウイルスに打ち勝つこと、そのために罹患しないことが仕事だと思っています。


ー現時点で感染者、感染が疑われる関係者はいないのでしょうか?

全くおりません。全くいない状況ですから、今練習をやめて、後顧の憂いのないようにしっかりと個人で管理してもらう態勢に移ったということです。そういう意味では、コロナウイルスに打ち勝つための次のフェーズに入ったとお考えいただければよろしいかと思います。


ー20日以降のことについて、決定していることはありますか?

14日の実行委員会を経て、15日、16日あたりに20日以降について私のほうで判断させていただくことになります。


ー公式戦が開催されないことで、入場料収入をはじめ、クラブとしても影響を受けているかと思います。経営に関する影響の大きさについて、どの程度を見込んでいるのでしょうか?

クラブ内では都度、どのぐらいの影響があるのかについてシミュレーションしております。数字に関してここで申し上げることはできませんが、健全な経営に向けて経費節減等について考えながら、これからもやっていきたいと思います。


ー他クラブでは報酬の返納やクラブの給与をカットする話も出ています。グランパスでも実施する可能性はあるのでしょうか?

現時点でそういった話はしておりません。


ー今、サッカークラブとしてできることについて、どのように考えておりますか?

コロナウイルスの影響で会いたい人に会えない、やりたいことができない、見たいことが見られない、大変な状況になっていることを強く認識しております。その都度、「サッカーにできることはなにがあるのか」と自問自答していますが、まずはサッカークラブが健全であり続けること、選手、スタッフ、みんなが健康であり続けることが重要だと思います。これは目先のことではなく、今本当に大事なことだと思っていますので、サッカークラブを越えて、我々愛知県民、サッカーを愛する者として健康でい続けることが今の仕事だと思っています。それをしっかりと実行すれば、必ずサッカーで皆さま方と喜び合える、エキサイティングな時を迎えることができる。それを信じて、できることをやり続けることが我々のミッションだと思っております。