2024年8月15日に期限付き移籍で加入した徳元悠平は瞬く間にチームに溶け込み、5つ目の星獲得に大きく貢献した。そして、2024年12月30日には完全移籍での加入が決定。グランパスで闘った約半年間を振り返り、多くの期待を背負って挑む2025シーズンに向けた意気込みを語った。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
2024年12月30日に完全移籍での加入が発表されました。
徳元 シーズンが終わってから監督と少し話す機会があって、そこで「来年もお願いします」と直接言ってくださいました。すごくうれしかったですし、それが決め手になりました。
監督とはどんな会話をしたのでしょうか?
徳元「来てくれてありがとう。来年もお願いしますね」という感じでした。感謝していただいていることと、来年も必要としてくださっていることがすごく伝わってきたのでうれしかったです。
昨年は期限付き移籍での加入ということで、「ここで実力を示してもう一度FC東京で勝負したい」という気持ちがあってもおかしくなかったと思います。そういった部分での気持ちの変化はありましたか?
徳元「この半年がこれからのサッカー人生を決める」というぐらいの覚悟を持ってきました。グランパスに来てからはルヴァンカップをいい形で勝ち上がっていきましたし、一緒にプレーした期間は短いですが、「ミッチ(ランゲラック)のために」という想いを持って闘うことができました。ルヴァンカップの準々決勝を終えたぐらいから「ここで闘いたい」という気持ちが強くなっていって、(FC東京に)戻るより、1シーズン名古屋でやることで自分の実力を示せると思えたので、完全移籍で加入することを決断しました。
ここからは2024シーズンを振り返っていただきます。また移籍の話になってしまいますが、FC東京でなかなか出場機会得られていない状況のなか、期限付き移籍でグランパスへ加入しました。改めてオファーを受けたときの心境、移籍の決め手を教えてください。
徳元 前半戦は試合に出られなくて、後半戦の最初こそ出ることができましたが、本当にこの残り半年が今後を決めると思っていました。個人的に闘う部分を身につけないといけないと思っていたところでオファーをいただいて、(長谷川)健太さんの下で自分のネガティブ要素である守備をしっかり学びたいと思いました。話をいただいてすぐに東京の強化部の方のもとへ行って、「行かせてください」という話をさせていただきました。
守備のところがウィークポイントだと感じていたんですね。
徳元 東京とグランパスではフォーメーションが違うので難しいですけど、いくタイミングであったり、守備の対応であったりに課題を感じていました。グランパスではハメにいく戦術がフィットしたことで対人で負ける機会が減ったりして、「守備が課題だよね」ということはあまり言われなくなりましたけど、それは名古屋のフォーメーションであったり、戦術が合ったというだけです。
長谷川監督のサッカーの特徴をどう捉えて、どんなところを伸ばしたいと感じたのでしょうか?
徳元 特徴としてはやはり堅守速攻というか、そういう部分ですね。名古屋自体、昔から守備が堅いチームという印象がありますし、(ファジアーノ)岡山時代に天皇杯で対戦したとき(2021年天皇杯3回戦)は1−0で負けました。そういうのも含めて守備が強化できるというか、組織として動くことができるなというのは感じました。いざやってみてもそこはすごく感じて、のびのびやれたかなと思います。
徳元選手は相手選手との1対1の場面で相手の目を見て守備をするときがあります。
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