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明治安田生命J1リーグ第28節 C大阪戦 前々日監督会見

411月

本日11月4日(日)、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、明治安田生命J1リーグ第28節のセレッソ大阪戦に向けて、風間八宏監督が記者会見を行いました。


※監督会見動画は会員限定となります。


風間八宏監督


ー6日は中二日でのリーグ戦となります。どのようにメンタル面を切り替えてC大阪戦に臨みますか?

いつも言っているけど、一個一個変えていくわけではないです。シーズン前から言っていることなので切り替えはできると思います。ただ、それぞれのところでもう一つグレードを上げなければいけない。どの試合を見ても分かる通り、前半と後半でまったく違う、(それに)自分たちが気づかない。普段やっていることをやらないということです。その中で今日言ったのは注意力です。これを90分間持てる選手はいい選手ですよ。結果的にはそういうところでミスが起こっているだけで、それは決めるところもそうです。ラストの部分でのトラップもそう。ずっと言っているゴールを消すことも含めて、注意力の欠如が試合を分けるから、そこのところを注意しようと。技術というよりもすぐに変わること、あるいはすぐに変わってもらわないと困ること、そういうことの連続ですから。そういう意味ではまだまだ成熟していません。だからと言ってダメなわけではなくて、普通にやれば自分たちのリズムでやれる。後半は「自分たちは力がある」ということを見せられました。ただ、あそこで3点ぐらい取っていればね。もったいないですよね。そういうところを解消していくためにどうするか、という話です。


ー守備に関して、ボールを待ってしまうような状況があるように思います。

待ってしまうというのは少し違います。センターフォワードに対して、4人がずっとフリーでいる。人を捕まえないといけません。そのパズルに気づかないといけない。ただ、それを前半に変えるのはすごく難しい。指示はできても本意が分からないですから。昨日であれば全員が8番をずっと見ているわけだから。止めるためにそこにいればいいわけだから。そうすれば何も出てこない。後半はそこを修正して変わりました。そこに気づけるようになってくれれば、このチームはもっと成熟するのだろうけど、まだそこができていない。後半になったら前でボールを取れたじゃないですか。そこは毎日やっていることだから、難しい修正ではない。でも、それをするためには自分たちがしっかりとボールを持てなければいけない。相手を押し込まないといけないですからね。その中でもう1点、2点を決められれば良かったと思うんですけど。昨日の記者会見でも“戦場”という言葉を使ったけれど、習い事ではないんでね。戦う術、個人戦術というのはそういうことです。そういうものを身につけていってくれればもっとたくましくなる、勝利をたくさん手にすることができると思います。後半は自分たちのことをちゃんとやれたから、 それに加えて何をしなければいけないか。それが先に進むということですから。


ー前半からそういうサッカーを展開するために、今日のトレーニングに取り組んだということですね。

そうですね。普通のことですから。やっていないことは何もないし、選手もすぐに理解できる。頭の中を変えることはできるんです。あとはそれを90分間の戦いの中で、注意力を持って戦えるかどうか。それができれば、もっと決められるところはたくさんありましたし、自分たちがやられることはなかったと思います。


ー失点シーンにおいても、注意力に課題があったのでしょうか?

そうですね。それを90分間持たせるためにどうするかということです。何か新しいことをやるわけじゃないから、頭の中を整理する。そういうところを含めて進化していかなければいけない。15分できたことを20分に、20分できたのなら30分にしていかなければいけません。


ー次戦の選手起用についてはどのように考えていますか?

いい状態の選手を出すことが常です。メンバーが変わることも十分に考えられると思います。ただ、今日は練習をしていないので、明日のトレーニングで決めなければいけません。それだけですよ。


ー選手たちの表情はいかがですか?

いつも通りですよ。もちろん、反省はできています。そういう部分はミーティングで終わっているので。


ー後半開始直後に同点ゴールが生まれました。あの得点は想定通りのゴールでしたか?

ずっとトレーニングの中でやっていることですからね。やっていることをやればそうなるだけの話です。ただ、そのあとにやっていないこと、例えば変なところでシュートを打ってしまったり、フリーになれる状況でトラップをミスしたりだとか、そういうことをしてしまった。そういうところでまだまだ足りないところがたくさんあります。できないことではないんですけどね。


ー「絶対に勝たなくてはいけない」という気迫の部分に関してはどのように感じていますか?

先ほども言ったように、気持ちではないんですよね。気持ちという抽象的なものでできるわけではありません。すべて技術です。レイソル戦では、全員がシュートコースをブロックできた。昨日も何度かはそれができていましたよね。それはずっとトレーニングしてきたからです。ただ、それができない場面が生まれてしまう。気持ちではなく、すべては技術なんですよ。つまり、習慣づいていないということ。自分がやろうとした時にやるためには、技術の裏付けがないとできないんですよ。プロのスポーツというものはそういうものなので。「絶対に勝つ」と思った時にいろいろなアイデアが出てこなければいけません。それがまだ足りないということです。個人戦術という言葉を良く使いますけど、全員が一人で戦うことを覚えなければいけない。駆け引きだとか、いろいろなものを身につけていかないと、常に勝てるチームにはならない。結局のところ、点を決めるのは一人、入れられる時も一人だから。そういう意味ではみんなのグレードが上がっていかなければならない、誰かが上がっていけばそれについていかなければいけない。この繰り返しです。


ー練習でできたことが試合でできない理由には、プレッシャーをはじめ様々な要因があるかと思います。監督が言う技術というのは、“試合でできるもの”ということでしょうか?

そうです。そこは自分で解決するしかないですよね。頭の中で描けているかどうか。できている選手は何人もいますよ。できている選手が勝負を決めることがあるけど、できていない選手が決めてしまうこともあります。だからこそ集団の空気、質が大事になってくる。出られるか出られないかという状況の中でやることが大事になります。「4万人の中でのプレーを想定しろ」と言っている中で、それが想定できる人間と練習試合しか想定できない人間ではまったく違います。これはプロの質なので、このクラブはそういうところをしっかりと求めていかないといけない。ただ、「できなかったからダメ」というわけじゃなくて、「次にできるようになればいい」とは思っています。そのために俺たちが何をするか、彼らがどう考えるか、それが一番大事だと思います。俺たちの仕事というのは常にそういうもので、信用して裏切られることも含めてね。その分、期待もするし、いつまでも後ろのことを引きずっていたらその選手はいなくなってしまうので。それが俺たちの仕事ですね。

(残り: 622文字 / 全文: 3650文字)

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