山口素弘ゼネラルマネジャー
ー試合に勝ち、順位を上げる形で前半戦を終えました。
今日は勝ちましたけど、トータルでは負けすぎかなと。もちろん、満足できない面もあります。
ー特に序盤は負傷者が出たこともあり、計算できないこともあったかと思います。
もちろんそれはありますけど、そういったことがあっても強いチームは勝点を積み重ねていきます。そういう意味で強いチームとは言い切れないかなと思います。
ー前半戦についてどういった想定をしていましたか?
勝点をもっと積み上げていって、上にいなければいけないと思います。
ー苦戦していた時期はどのような形でチームにアプローチしていたのでしょうか?
選手の前で話をしたのは1回だけです。(東京)ヴェルディ戦の後だったと思います。プロですから、「いいゲームで終わっていてはいけない」と。
ー序盤戦は苦しい戦いが続きましたが、指揮官を信じて託そうと考えていましたか?
以前も言ったと思いますが、悠長なことを言っていられる状況ではありませんでした。ただ、結果的に代えていないというのはそういうことだと思います。
ー5月の戦いぶりを序盤戦から見せてほしかったですか?
そうですね。なかなかそういうわけにはいかないと思いますけどね。
ー後半戦の目標を再設定する必要があるかと思います。どのように考えていますか?
上と大きな差が開いているわけではないですけど、下とも差があるわけではないので。もっともっと勝点を積み上げていかなければいけません。
ーACL出場権獲得の目標は?
十分にあると思いますが、簡単ではないと思います。どこのチームもあまり差がないので、ちょっとしたところで負けることもあると思うので。そういう意味では、前半戦よりも厳しい戦いが待っているのかなと思います。
ーチームの補強ポイントについてどのように考えていますか?
アタッカーでしょうね。アタッカーが必要だと思っています。
ー6月の特別登録期間、または7月のウインドーでの補強を目指しているのでしょうか?
相手との交渉もあるので、うまくいけば特別ウインドーで。せっかくの特別ウインドーなので、これをうまく使わない手はないと思います。いい報告、いい発表ができるといいなと思っています。
ーブラジル人など、外国籍選手を中心に考えているのでしょうか?
そうですね。ずっと強化部とスカウトがいろいろと情報収集をしていくなかで、それがいいだろうという感じです。
ールヴァンカップで敗退してしまったことで、例年よりも天皇杯のプライオリティが上がるような部分もありますか?
いや、それはルヴァンで負けてしまったからというわけではなくて、天皇杯は一つのタイトルです。タイトルを一つ獲れないことが決まってしまったなかで、リーグ戦、そして天皇杯というのは当然です。一発勝負の怖さがありますし、それは僕らは味わっていますので、そういう意味でも天皇杯も初戦からしっかりと。
ー6月以降で気になるのは、シュミット ダニエル選手とピサノ アレクサンドレ幸冬堀尾選手のポジション争いです。うれしい悲鳴だと思いますが、山口GMはどう見ていますか?
もちろんうれしい悲鳴だと思います。シュミットもけがが治ってからまたピッチに立ちたいという想いは強いと思います。どちらが出るかは監督が決めるでしょう。
ー後半戦も引き続き、長谷川健太監督に託すのでしょうか?
そうですね。託します。もちろん危機感はあるにせよ。
ーアタッカー以外に考えているポジションはありますか?
まずはアタッカーではないですか。他はいい感じにきているのもありますし、競争がありますので。あとはお金の問題もあります。「名古屋はお金があって……」ということを言われますが、そんな簡単なことではないですから。
ー円安の影響もありますよね。
それもあるかもしれないですね。特に外国籍選手を取るとなればそういうのもあると思います。
ー観客数が増えているとはいえ、ということですね。
そうですね。ありがたいことにたくさんの方に来ていただいていますし、事業スタッフがいろいろな努力をしているので、大事なお金なのでしっかりとした使い方をしなければいけません。
ー前半戦を終えて勝点23という結果です。「30」くらいはほしかったですか?
あまり数字はというか、8敗していますからね。負けが半分くらいであれば、というところはあります。
ー補強もそうですが、チームを離れる選手のことも考えると思います。
選手はどうしても試合に出たいという想いが強いと思いますし、飼い殺しみたいなことはしたくはないので、その選手に必要であれば試合に出られるところにいったほうがいいと思います。もちろんうちで、競争のなかで出てほしいという想いもあります。
ー先日、2026/27シーズンからU-21 Jリーグが開始することが発表され、グランパスも参加予定クラブに入っていました。
ずっとやりたいと言っていました。その前のエリートリーグ(2021、2022シーズンに実施)にも手を挙げて参加していましたし、若い選手は試合の機会が重要だと思っています。私は昨年からJリーグのフットボール委員会に入っていて、その話題はずっと出ていました。先陣を切ってではないですけど、「やりましょう」という話をしていて、Jリーグが決断してくださったのと、他のチームも手を挙げてという形で。他のチームもそういう課題感というか、日本サッカー自体もそうですし、国もそうですけど、そういった年代の出場機会というのが大事だと思うので。それをクラブも後押しするという形になったので、活用できればなと思っています。
ー人数の確保についてはどう考えていますか?
スカッドについても前から計画しているというか、進めているので、そこもしっかりと考えていきたいと思います。