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2023沖縄二次キャンプ:8日目(練習試合「vs川崎F」)監督コメント

311月
1月31日(火)、川崎フロンターレとの練習試合が行われ、1−4で敗戦。試合後、長谷川健太監督が囲み取材に応じました。

長谷川健太監督


ーやろうとしたことと、やらなければいけないことがあったと思います。そのあたりを踏まえての感想はいかがですか?

球際や切り替えの部分は川崎(フロンターレ)のほうが上だったと思うので、そういう部分はもっと上げていかなければいけないと思っています。


ー前回の試合からフォーメーションを変えました。このシステムでの手応えはいかがでしょうか?

今日は立ち位置の部分で、特に始めは簡単にビルドアップさせてもらえなかったので、そこはいいトレーニングになったのではないかなと思います。


ー前回の試合とはまた違う課題が出たと思います。今日はどのような点が気になりましたか?

(ボールを)取ったあとですね。奪われたあとの切り替えはどのチームも早くしてくると思うので、そこをしっかりと外して自分たちの時間に持っていけないと今日みたいな失点を重ねてしまいます。そこは今後クオリティーを上げていかなければいけない部分だと思っています。


ーシュートチャンスをあまり作れませんでした。「もっとこうしてほしかった」と思う部分はありますか?

前半のセットプレーからの1点と、後半もセットプレーからの1点だけで、それ以外はそんなにやられたという感じは……。後ろで持たれましたけど、間に入ってやられたかと言うとそういうわけではないので、そこはあまり深く考えていません。もちろんセットプレーでやられてはいけないのですが。後半になって相手もメンバーを代えてからですけど、チャンスを自分たちで作れて、そこで1本決まっていればと思います。ただ、一番違ったのは切り替えの部分と球際の激しさ。前回の(ジェフユナイテッド)千葉戦とは違い、さすが川崎という形でした。そういうところはもっと上げていく必要があると感じました。


ーメンバーを入れ替えていく中で、ボールを持てるチームに変わっていったように感じます。それは新たな発見だったのでは?

(長澤)和輝とシゲ(重廣卓也)も疲れるまでは非常に良かったと思いますが、疲れてしまって最後のほうはヘロヘロになったかなと。中2日で試合をやっているので、多少は疲れがあったのかなと思います。これもキャンプだと思うので、試合をやりながらゲーム体力をつけていくと。最後は疲れていたので代えようかと思ったのですが、あまり代えてしまうとフィジカル的な部分の狙いがなくなってしまうので我慢してやらせるようにしました。良かった部分もあれば、課題もあったと思うので、また映像を見ながら選手たちにフィードバックしたいと思います。


ー前回の千葉戦のスタメンから永井謙佑選手に替えて和泉竜司選手を起用しました。彼が入ることによって生まれる変化をどのように感じていますか?

もう少し竜司が飛び出すようなシーンを作れれば良かったと思いますが、中盤でタメを作ることができなかったので、竜司のいいところをなかなか出すことができなかったと思います。ただ、中盤で気が利く選手なので、インサイドハーフでもシャドーでもやれる選手だと思います。もっとうまくチームに組み込んでいく作業をしていかないといけないと思っています。


ーキャスパー ユンカー選手とマテウス カストロ選手を前線に残して、和泉選手に落ちてもらう狙いがあったのでしょうか?

いや、そういうわけではありません。シーズンの始めにも言いましたが、3−4−3、3−5−2だけではシーズンをとおして闘っていけないと思います。どちらでもしっかりとやれるという意味では、試合の途中で変えたりしましたが、そういうところをしっかりと詰めていかないといけないと思っています。


ー川崎Fの切り替えが早かった部分もありましたが、ボールを奪ったあとに縦に急ぎすぎてしまった場面があったと思います。もう少しポゼッション率を上げていくような考えはありますか?

もちろん相手にすぐに取られてしまったら攻撃にならないので、そこは変えていかなければいけない部分だと思います。そうは言っても、昨シーズンも(切り替えが)早いチームに対してしっかりやれた部分もあります。まだシーズン前のキャンプという段階で川崎がいい仕上がりだったというか、ベテラン選手ではなく若い選手が出て、モチベーション高くガンガン動いてきました。そういうところをこの時期でもしっかりと外せるようになっていかないとシーズンが始まって苦労すると思うので、昨シーズンもそういうことでずっとやってきています。(ボールを)取ったのにすぐに奪われたら話にならないですし、昨シーズンはしっかりと外して自分たちでチャンスを作れていたと思うので、そういう部分に持っていかないといけないと思います。


ーユンカー選手が絡んだ時に多くのチャンスを作っていました。前半で交代させたのはプランどおりだったのでしょうか?

はい。鼠径部のけがの問題があったので。この間も60分くらいやって、中2日であまり時間を長くするとけがの再発につながってしまう可能性もあります。今はコンディション的にいいみたいなので、このままキャンプを終えられるようにもっていければと思っています。


ー後半にマテウス選手がゴールを挙げました。攻撃の組み立て、最後に点を取れたという面に関してはいかがですか?

サイドを崩してしっかりと点を取ることができました。マテウスは前回の試合で得点できなかったので、1つ結果が出たことはチームにとっていいことだと思います。


ー永井選手、ユンカー選手、マテウス選手とアタッカー陣が点を取れていることは、この段階としては上々の出来なのでは?

そうですね。キャンプでなかなか点を取れずにそのままシーズンを迎えることはよくあるので、前線のタレントが1点ずつ取れていることは非常にいいことだと思います。ただ、(今日の)2本目の選手の動きが良かったので、ああいう選手の中でアピールをしてくれるとうれしい悩みになってくるかなと。重廣もチャンスがなかったわけではないし、ナウド(レオナルド)や酒井(宣福)にもチャンスはあったと思うので、そういう場面で決めきってくれればなと。(石田 )凌太郎も1発ありましたが、ああいうところで1点決めてくれると、下からの突き上げという部分が出てくるのではないかなと思っています。


ーキャンプ中ではあと2試合、練習試合が予定されています。ほかに試したいオプションはありますか?

いや、ないですね。あとは組み合わせの問題だと思います。開幕に向けてどういう組み合わせで、どういうシステムでいくのかというところは、キャンプや(北海道コンサドーレ)札幌戦をやって、方向性を決めながら準備していきたいと思います。


ーこのキャンプ中での新しい発見はありましたか?

今は甲田(英將)にウイングバックをやらせていて、持ち味を出せる部分とまだ弱い部分があると思います。ターレスがけがをして甲田にチャンスが回ってきて、前回の千葉戦ではいいアピールをしてくれたと思います。今回もまずまず、やれた部分があったと思うので、今後の彼の成長に期待していきたいと思っています。


ー今年はベースが仕上がっていることでいろいろなオプションを試せているのかなと思います。監督としても充実しているのでは?

去年のキャンプは全く試合ができなかったので。良くも悪くもこうやってやれるのはうれしい限りです。もちろん勝つに越したことはないですが、やられることによっていろいろな発見があると思いますし、まだまだ足りないと気付かされるゲームでした。こうやって試合をやれて、いろいろなことを試せることがなによりだと思っています。