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明治安田生命J1リーグ第25節 鳥栖戦 前日監督会見

138月
8月13日(土)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、14日(日)に行われる明治安田生命J1リーグ第25節のサガン鳥栖戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ールヴァンカップが終わり、残すはリーグ戦のみとなりました。残りのシーズンをどのように闘っていきたいと考えていますか?

少しでも高い順位で終えるということが現状求められると思いますので、一戦一戦、残り11試合をしっかりと闘っていきたいと思っています。


ー浦和レッズとの3連戦では新戦力を組み込み、いろいろな発見があったと思います。チームにどのような力が加わったと感じていますか?

見ている皆さんが一番わかると思いますが、私自身も使ってみて非常に驚きもありました。うれしい誤算という部分では非常に良かったです。ただ、3連戦でケガをしてなかなか使えなかったり、新加入選手の中でも体調不良で試合に臨めなかった選手もいますので、(前々節の北海道コンサドーレ)札幌戦も含めてすべて確認できたかと言うと、そういうわけではありません。その中でも新加入選手の大体の能力はチーム全体で把握することができたので、既存選手も含めながらここからしっかりとまたチームとしていい意味での化学反応が起きるように、一戦一戦闘っていきたいです。少し前に「ここからしっかりとした競争を」という話をしましたが、そこから数試合を経て、またここからケガ人などが少しずつ戻ってくる部分もあると思いますので、本当に一戦一戦大事に闘っていきたいと思っています。


ー札幌戦以来メンバー入りしていないレオナルド選手の状況はいかがでしょうか?

コンディションはだいぶ上がってきたと思っています。未知数な部分は当然あるわけで、そこは使いながらという形にはなると思います。非常に大事なゲームでもありますし、既存選手との競争というところもありますので、状態を見ながら起用していきたいと思っています。


ー浦和との3連戦の中で中盤の並びを変えることもありました。新しい戦術をできるようになったのか、戦い方のバリエーションが増えたのか、感覚としてはいかがですか?

バリエーションが増えたという形でいいと思います。基本的な戦い方は3−5−2でやっている時も3−4−3でもさほど変わりませんので、バリエーションと捉えてもらえればいいと思います。


ー今後、一番伸ばしたいチームとしての能力は?

いろいろな見方があるのでなんとも言えないですが、浦和相手に自分たちでしっかりと動かせて、ポゼッション率もそんなに見劣りするような数字ではなかったと思いますので、動かすことはできたと思います。そこから動かすことだけにとらわれすぎると軸足がそちらになってしまうので、あくまでもゴールを目指すところをしっかりと持ちながらと。3戦目は疲れもあったと思いますが、前線の選手のアクションはそれまでの2戦と比べれば少なかったと思います。そういうところをしっかりと出せるようなチームにしていかなければいけないですし、前回出た選手だけではなく、誰が出てもそういう動きができることがチーム力、総合力という部分になるので、またいろいろな選手にチャンスを与えていきたいと思っています。


ールヴァンカップの敗退が決まったあとに何人かの選手が「次の試合(サガン鳥栖戦)は真価が問われる」と語っていました。そういった選手の闘争心を受けて、どんな力を加えていきたいと考えていますか?

試合が終わったあとにそういう話をしました。ですから、選手たちもしっかりと受け止めてくれて、そういう発言につながっていると思います。ルヴァンカップという大会は終わってしまいましたが、ここで残せたものはあると思います。ベスト8という結果だけではなく、厳しい戦いの中で得られたいろいろな経験値を残りの11試合で生かしていかなければいけないと思っています。そういう意味で「真価が問われる」という発言になりました。新加入選手が入って既存選手といい競争をして、ここからさらに名古屋のパフォーマンスを上げていかなければいけないですし、「やっぱり名古屋は強かったよね」と勝ち残ったチームから言ってもらえるように今後していかなければいけないと思いますので、さらにチームとしての高みを目指して。現状、タイトルという目標は厳しくなってきたと思いますが、チームの完成度というところの高みを目指しながら、残りのシーズンを闘っていく。そういう意味でのリスタートになるゲームだと思いますので、非常に大事な試合になると思っています。


ー前回鳥栖と対戦した時は名古屋が4バックで鳥栖が3バックでしたが、今回は相手が最近4バックを採用していて、こちらは3バックで力をつけてきている状況での対戦になります。

(鳥栖は)4バックに変えて1勝2分けというところで、3バックで少し成績を残せない中でシステムを変えて、今は結果が出ているという手応えを持ってやってくるのかなと思います。実際に蓋を開けてみなければなんとも言えないところはあると思っていますが。システムは一つの形で、もちろん大事な要素ではあると思いますが、鳥栖は鳥栖だと思っています。4バックから3バックに変わったとしてもアグレッシブな戦いをしてきますし、朴(一圭)がプラスワンのアクセントになっています。ビルドアップを含めて戦い方に非常に特長のあるチームです。ここまですばらしい戦いをしてきていると思います。特にアウェイでの鳥栖との試合は(FC)東京の時も、ガンバ(大阪)の時も非常に難しい戦いを強いられた印象が残っています。名古屋も昨シーズンは鳥栖に2敗していますし、非常に難しい試合になるという覚悟を持って臨んでいきたいと思っています。


ー先ほどおっしゃられた真価の意味とは少し違うかもしれませんが、鳥栖という相手、上位をうかがうためという意味でも真価が問われるのでは?

はい、もちろんそのとおりだと思います。ここで頑張れればまだ上位をうかがえると思います。今は崖っぷちというか、最後の10月、11月をどんな順位で、どこを目指して闘うかが決まる大事な8月の戦いになると思っています。一戦一戦が非常に重いと思っています。


ーここ最近の鳥栖は得点数が多く、どう守るかもポイントになると思います。

守る部分に関してはみんなイメージがあると思います。ただ、前回の浦和戦のような人がいるのに、崩されて取られたわけではないゴールですよね。裏に流されて、つなぎのミスを相手に取られて、そこからサイドに流されてクロスを上げられたと。中にも人がいた状況で、あそこの状況で負けてしまったら、どう守るかというのもなくなってしまうと思います。人がいるのに最後のところでやられてしまったら守れないわけで。どういう形で対応するかはみんなわかっていると思いますが、最後のところでどれだけ球際の部分などを出せるかどうか。それが最後にゴールを守れるかどうか、点を取れるかどうかにつながってくると思います。鳥栖戦でもそういうところの勝負になると思います。(パスを)つながれて、(ボールを)持たれてという時間帯は当然あると思いますし、危ない状況もあると思いますが、最後のところでしっかりと体を張れるかどうかもすごく大事なところです。浦和相手に振り回されて、どうしようもなくて崩されて点を取られたというのであればまたあれですけど、3点目なんかも人がいるけどゴリゴリと持っていかれて、少し球際の対応の甘さという部分で江坂(任)に最後押し込まれています。ああいうところで負けないことも非常に大事なことなので、これを教訓にしていかなければいけません。鳥栖もボールを動かせますが、最後のところで宮代(大聖)や垣田(裕暉)は非常に個のパワーがあると。また、岩崎(悠人)も非常に調子がいいので、そういう選手にしっかりと対応できるかどうかも非常に大事な要素になると思います。ただ、守るだけでは勝てませんので、しっかりと自分たちの攻撃を出していけるかどうかも非常に大事な要素になると思います。


ー札幌戦の時に知った情報ですが、札幌のミハイロ ペトロヴィッチ監督は「直近6試合で勝点11」という目標設定をしていたようです。長谷川監督は残り試合での目標設定はしていますか?

しますけど、そのようにいった試しがないので、あまりしないです。6試合で「18」を取りたいですし、「11」なんてことは言いたくないですね。6連勝できることが一番いいですから。始めから負けでもいいということは言いたくないですし、どの試合も負けたくありません。ただ、勝負事なので負けることもあれば勝つこともあるし、引き分けることもある。なるべくしっかりと勝てるように1試合1試合闘って、負けた時にはなにが悪かったのかをしっかりと積み上げる。先ほど言ったように、人はいるのに点を取られるということを何回も繰り返してしまうと、4バックでやろうが3バックでやろうが守れなくなってしまうので、球際の部分は非常に大事。「1対1で負けるな」とよく言ったりますが、そういう戦いという部分はチーム戦術を超えて、個人戦術ではないですけど、1対1で負けないことも非常に大事な要素だと思います。前回の試合はすべて浦和に負けていたとは言いませんが、肝となる部分で持っていかれるシーンはあったと思います。それがリーグ戦ではうちが持っていったので3点取ることができたと思います。そういうところの気持ちの部分も、サッカーでは大きく影響する要素だと思います。しっかりと闘うことも非常に大事になると思います。ホームの試合で、ということで言ったのかどうかはわかりませんが、ホームの試合で全勝するというつもりで闘っていきたいと思います。