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明治安田生命J1リーグ第16節 仙台戦後 監督会見

275月
5月26日(水)、明治安田生命J1リーグ第16節が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムでベガルタ仙台と対戦し、0-1で敗戦。試合終了後、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの会見に臨みました。
マッシモ フィッカデンティ監督


一区切りつけるということでは、(次節の)浦和(レッズ)戦で前半戦という区切りができますが、その終盤にきて、結果を見ると苦しい状況に見えると思います。今日の試合に関してどう闘ったか、名古屋の選手が気持ちの面でも、頭を使って闘ったということに関して、なにも言うことがないと評価したいと思います。


選手には、あと1時間あのままプレーしていても今日はゴールが決まらなかっただろう。そういう日もサッカーにはあるんだと、声を掛けました。決して我々がやっているサッカーが通用しない、そういうサッカーしかできていないということではなく、明らかにチャンスを多く作っていましたし、ボールをどう保持するかについても「持たされた」という感覚はありませんでした。持っているところで常に危険を伴いながらボールを動かし、クロスからシュートを放ったシーンもありながら、どうしてもゴールが生まれませんでした。そういった部分を適当な言葉を使ってあやふやにするのではなく、自分たちがやっているサッカーであのような形を作ることができたと堂々と言うべきだと、選手のためにも思っています。

 

後半に関しては、こういう展開になったことで(相手に)カウンターのシーンを作られてしまうことは仕方がないことですし、後半のサッカーで相手にチャンスを与えてしまったと言及する必要もありません。失点シーンについてはミスが絡んだとしても、サッカーでは一つのミスで負けた時に誰のせいで負けたとか、そういう位置付けをする必要はありません。今日は全員がしっかりとプレーしながらもゴールが入らない日だった。次はしっかりと決めて勝とうというようにまとめたいと思います。

 

ー試合開始時から4-3-3のシステムで臨んだのは今シーズンで2度目だったかと思います。その狙いをお聞かせください。

4-3-3で狙った意図としては「勝ちたかった」です。具体的な狙いとしては、相手にチャンスを作られるとしたらカウンターから(と考えていました)。あそこまでのボールの失い方をするとは考えていませんでしたが、もう少し高い位置で失った時には、背後にスペースが多くある中で、まずは真ん中を消せるということ。それと同時にポゼッションでも有利な状況を作り、攻撃の形でも何度も仕掛けられるということをイメージした上で4-3-3の準備をし、そういう形でできていたと思います。結果、ああいう形でボールを失って失点してしまったことはすごく残念に思っています。

 

―先制されてからひっくり返せない試合が続くことについてはどうお考えでしょうか?

今勝点がどれだけあるチームに対しての話なのか、悪かった部分だけを質問されてもなにも答えられません。この質問に対する答えは、私がこれまで言ったことを当てはめてもらえばわかると思うので、さらになにかを言わせようという質問をぶつけられても、やれることをやっていますし、試合数の差があってもほかのチームがその残りの試合で勝つか負けるかもわかりません。現状我々は2位ですし、やれることをしっかりとやって取り組んでいます。


今日のゲームも、我々の感覚としては一方的に試合をやっている感覚でしたが、点が入らなかった。なぜ点が入らなかったかと言えば、総括でこういうゲームもあると話しました。今いただいた質問にどう言えば良いのか、どう答えてほしいかの想像はつきますが、それは言いません。先に答えていますし(質問された記者に)考えてもらえればと思います。

 

ー次の浦和戦で一区切りという話がありましたが、38試合中の19試合が今日で終わりました。その中で大きく勝ち越して2位という順位にいます。ここまでのシーズンの評価をお聞かせください。

今どういう状態でグランパスがどういう順位にいるのか。勝点のことにも触れていただきましたが、半分を終えたところで振り返ると、もともとグランパスがどういう状態の中で今の結果が出ているかという部分でズレがあると、おそらく同じ答えについて話していても、やれることができていないという見方も、よくやっているという見方もできると思います。


結果について話をしていますので、これに満足かという話ではありません。前半戦最後の何試合かで私自身が試合に欠けてしまう予期せぬこともありましたし、大事な選手である丸山(祐市)が大きなケガをしてしまいました。それは直接的なことではありませんが、そういったすごくネガティブなことはその前にもいろいろありました。その中でうまくやれていると見るのか、(首位と)こんなにも離されてしまってと見るのか、名古屋の現在地をどう見るかは自由なのですが、我々自身はポジティブに見ていかなくてはいけません。ネガティブに感じる要素がいろいろある中でも、それを乗り越えてやっていこうと取り組んでいます。


我々がネガティブな思考に陥らなければいけない質問に対しては答えても意味がない、その角度から私が答えてはいけないと思っています。とにかく今できる全力を、全員で協力しながらやっています。その結果今2位にいるということと、さらに上を目指して頑張りますとしか答えることができません。


メンバー構成的にどうという話をした時もありますし、点を取れる選手が必要だという話をした時もあります。実際にそういう選手が増えたわけではない現状でも、勝つやり方を自分たちで見つけやってきました。我々が1−0で勝ったことに対して、「2-0や3-0、4-0というスコアで勝てていないではないか」と言われても気にしませんし、今のメンバーでどう勝つかということをやってきました。守備に関しても丸山が抜けたことでこういうやり方をしていて、もちろん我々自身でももっと良くならなければいけないとは理解しています。ただそういう部分の話は、シーズン中のいろいろな時期で、ここから中3日、中2日でリカバリー中心と位置付ける中で、チームとしてそういう(再構築の)作業ができるのは、浦和戦のあとだと考えています。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)を終え、東京五輪の前に1試合だけ行うと、そこでまたチームとしてベースを作る時間を取れると思います。


その都度その都度で冷静に、なにかを言い訳にしてできない。FWが必要だと話し、それがないからできません、勝てませんということではなく、その状況でどうするかに没頭して作業しています。このプレーをし、ディフェンスをこうしたから次の試合ですぐ最大値が出せるかと言えば、そういう作業は誰にもできません。選手もグラウンドで次に向けて必死にやっています。


意外と、外から見ていることと、我々がどう位置付けて、どこに危機感を持って取り組むかに温度差はあると思いますが、結果的には多くの試合で勝ちながらその作業も同時にやっていきたいと考えています。そういったものを今シーズンここまでやってきた中で「結果が出ていない」と言われると残念ですが、私はある程度出ていると考えています。あとは皆さまに評価していただきたいと思います。常にその瞬間、その瞬間でベストを尽くしているということは言いたいと思います。