NGE

明治安田生命J1リーグ第17節 神戸戦後 監督会見

199月
9/19(土)、明治安田生命J1リーグ第17節が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムでヴィッセル神戸と対戦し、2-1で勝利。試合終了後、グランパスを率いるマッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの監督会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


どう試合が始まったかということと、どういったプレーを最後まで続けたかという部分でナイスゲームだったと思います。(相手にとって)数少ないチャンスから嫌なタイミングで先に点を取られましたが、そこからしっかりと多くのチャンスを作りました。失点があった中でも、自分たちの形を必要以上に変えることなく我慢して闘い続け、やりきったということで、精神的な面でもいいゲームをしたのではないでしょうか。相手に元気が残っている間は後ろのスペースを気をつけ、相手のスピードのある選手の特徴が生きないようあえてしっかりと引いて守りました。時間によっては相手のどの部分でなにをやらせないかが大切で、前からしっかりと奪いにいく瞬間を作ったり、その都度でしっかりと守備をすることも試合をとおしてできたと思います。そういった部分でも、選手がそのような姿をグラウンドで見せてくれたことを頼もしく思います。

 

ー阿部浩之選手、相馬勇紀選手に交代の準備をさせてから、実際に交代するまである程度の時間が掛かりました。それは試合の流れを見ながらの判断だったのでしょうか?

一度、給水タイムの前に体力的に厳しいかと思っていたのですが、給水タイムがあり、あと5分はプレーができるかなという判断をしました。チームのバランス的に悪かったわけではないので、(交代する選手には)あと5分、しっかり走ってくれと伝えました。そして5分が経ったか、経たなかったかは正確にわかりませんが、疲れが出ていると思い、あの2人を交代で入れました。1点も取られてはいけない試合展開で、サッカーについてよくわかっている選手が多い神戸に対し、阿部も相馬も途中から入ることは簡単ではありません。もちろん、最初から出ているメンバーにとっても簡単ではありませんが、途中から入るほうが難しいと思います。そういった中で、2人がまずしっかりと試合に入ってくれたと思いますし、あとで入った選手もすごく良かったと思います。守備の対応をしっかりとし、決定的なチャンスを相手に作らせませんでした。しかし、もう少しボールを持つ時間を作らなければ受けるばかりになると思い、そういう狙いもあり阿部選手をあの位置へ入れました。そのあとは我々もボールを持つ時間が交代前よりも増えました。交代選手も含め、それぞれが役割を果たしてくれたと思います。

 

ー2本のPKについて、どちらも別の選手が獲得したPKを金崎夢生選手が蹴りました。これは監督からの指示だったのでしょうか?

ほかに蹴る選択肢として多くの選手がおり、今日は(ガブリエル)シャビエルやマテウスが蹴っても問題ありませんでしたが、チーム全体で誰が蹴るかとなると金崎だと思います。試合前日にPKの練習をしていたのも彼だけですし、そういったところも含め「俺が蹴るんだ」という姿勢を普段から示しています。その彼に対して、ほかの選手が蹴るということを言える雰囲気ではなかったのではないかと。もちろん彼自身が、今日は空気的に自分じゃないと感じればそのことを言うと思いますし、自信を持って言うのなら周りも「夢生ならやってくれるだろう」という感覚で、誰も問題なく送り出したと思います。彼がこれだけ体を張ってチームのためにプレーしてくれいている中で、FWというポジションでやはり数字も欲しいと思います。私も含めチーム全員が、彼が今日2得点決めたということで幸せな気持ちです。

 

ー先制されながら逆転した試合は今シーズン3度目となります。昨年一度もそういう結果がなかったチームで逆転勝利の試合が増えてきたのは、やはりチーム力が上がっているということなのでしょうか?

チームとしてどうやったらチャンスを作ることができるかという部分で、自動的にチャンスを作れる戦い方を探してやっていますし、点を取るという部分に関しては各選手が手応えを感じ、自信があると思います。押し込んでいることで裏を取られての失点があります。しかし、まず攻撃の部分で、そういう失点があっても試合中にやり方を変えずにやっていけばチャンスを多く作ることができますし、取り返せるだろうという自信があると思います。それでも、失点していいかといえば、今日のような失点はあってはいけないことですし、そこはしっかりと見つめ直し、修正をしなければいけません。質問の内容は、私が失点に対しどのくらい怒っているかということではないと思います。気持ち的に、昨年よりも自信というものがあり、昨年なら諦めてしまうようなところでも、まだまだ全然平気だという雰囲気がチームに浸透していると思います。できれば先制し、2点目、3点目と重ね、失点しないことが理想的ですね。

 

ー今日からスタジアムの入場制限が緩和され、1万人以上の方がスタジアムに来場されました。まだまだ100パーセントの入場者ではありませんが、観客の増えたスタジアムについて、監督の率直な気持ちをお聞かせください。

規制が少し緩和したことで、以前よりも多くの方がスタジアムに入れるようになり、クラブの設定した人数にほぼ達する方々がスタジアムへと来てくれたことは本当にありがたく感じました。サポーターの力というものを強く感じましたし、まだ声を出しての応援が許可されない状況でも、手拍子でチームを鼓舞してくれているということを、選手たちもグラウンドで感じていると思います。その力を感じながら結果を出せなければ、この話はキレイにまとまりませんでしたが、そういうものを強く感じ、そして勝利したという話にまとめられたことを嬉しく思います。