12歳でグランパスの門を叩いてから約7年。
菅原由勢がオランダへの挑戦を決断した。
“世界”と闘うためには「今行くしかない」。
2度のワールドカップを経て生まれた想いを胸に
18歳の菅原が見据える“未来像”とは––。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
エールディヴィジ(オランダ1部リーグ)のAZアルクマールへ期限付き移籍が決定しました。今の率直な気持ちを教えてください。
菅原 本当に勝負の時だと感じています。それなりの覚悟を背負ってオランダに向かいたいと思います。AZアルクマールからU-20ワールドカップでのパフォーマンスを評価してもらいました。スカウトの方が1試合目から3試合目を見てくれていたんです。帰国直後に正式なオファーが届いていると聞きました。大会を通したパフォーマンスを考えると、自分自身でも「アピールできた」という自信を持っていたんです。それを評価してもらえたことは、素直にうれしかったですね。
U-20ワールドカップという大会には、世界各国から多くのスカウトが視察に来ていました。
菅原 日本代表に選出されているからには、まずは日本のために戦わないといけません。「絶対に自分が世界に行ってやる」と自分をアピールするという気持ちではなくて、日本のために戦う。その上で自分のプレーをしようと思っていました。日本の勝利を第一に考えて、プレーに集中できていましたね。結果的にそう考えていたことが、メンタル面のバランスを保てた要因だったと思います。
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