自らアクションを起こし、常に仕掛けていくサッカーを――。
グランパスU-18は、プレミアリーグ復帰1年目ながら攻守にアグレッシブなサッカーを披露し、
首位と勝ち点1差の4位でリーグ戦の折り返し地点を迎えている。
今季から指揮を執るのは、2000年の現役引退後に鹿島ユース、早稲田大学で監督を歴任した古賀聡。
各年代での育成経験を持つ指導者としてどのようなビジョンを掲げ、選手に何を求めているのか。
選手たちの主体性を重んじる指揮官の指導論に迫った。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
―監督就任以前、グランパスU-18にはどういうイメージを抱いていましたか?
技術力に優れ、クレバーな選手が多い印象でしたね。これまで早稲田大にはグランパス出身の選手が多く在籍していて、彼らは大学サッカーでも中心となって活躍をしてくれていました。そういう経緯もあって、グランパスU-18に対してすごくポジティブなイメージを抱いていましたね。
―どのような意識を持って指導していこうと考えていましたか?
選手の能力や人間性を見て、“東海地区のエリート”にとどまってはいけないなと。指導者として、日本を代表するような選手、チームにしていかなくてはならないと強く感じました。
―育成年代において、U-18はどのような年代だと捉えていますか?
個人的には、自分の武器が際立つような選手を育成していく年代だと考えています。ただ、早稲田大で大学生を指導していても、基礎技術、個人戦術がしっかりと身についていないと感じることもあり、やはり基本的な部分を徹底していくことが前提としてあります。選手の特長を際立たせる上でも、基礎を徹底する必要のある年代であるとも思いますね。次のステージに進んだ際に、そういった個人の技術、戦術を生かせるような指導をしていきたいと思っています。
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