選手が自身のプレーを振り返り、瞬間的に思い描いていたイメージやその選択に至った理由を明かす『The Scene』。今回は19日(日)のサガン鳥栖戦で共に1ゴールを決めた金井貢史、前田直輝の2人にフォーカスし、プレーの真意に迫った。
―鳥栖戦から1日が経ちました。改めて、試合の感想を教えてください。
金井 昨日はとにかく楽しかったですね。
前田 そうですね。本当に楽しかったです。
金井 満員の中でプレーすることができましたし、5連勝を達成することができました。自分たちのサッカーを出すことができたので、気持ちのいい勝利だったと思います。もちろん、本当に重要なのはこれからですけどね。
前田 試合の最後の方は、「何本パスをつないだんだ?」っていうシーンもありましたしね。内容が良くなっているという実感があります。
金井 あとは落ち着いて試合に入れましたね。マリノス戦は意識しすぎてしまった部分があったので。
前田 だから貢史くんはマリノス戦でシュート外しちゃったんですよね(笑)。僕も自然体で臨んでいたつもりなんですけど、少し固くなってしまいました。
金井 頭では冷静に考えていたんですけど、それよりも体が先に反応する感じでした。
―3-0というスコアについてはいかがでしたか?
金井 満足はしていません。4点、5点と取れるチャンスがありましたし、もっと点を取らなくてはいけないゲームだった思います。チームとして、久しぶりの無失点を達成できたことは良かったと思います。
―お互いのパフォーマンスを評価していただけますか?
金井 直輝はボールを取られすぎだね(笑)。
前田 いや……そうですね(笑)。
金井 ジョーがいない分、背負い過ぎていた部分もあったと思います。特に前半は固かったね。逆に後半はどんどん良くなっていったし、直輝らしいプレーが出せていたと思います。
前田 貢史くんもボールを取られすぎでしたよね(笑)。
金井 そんなことないでしょ! 前よりはかなり減ったと思います。
前田 それは置いておいて、貢史くんはいい意味で嫌らしい選手ですよね。とにかく相手の嫌なところにポジションを取りますし、昨日の先制点は貢史くんのいいところが出ていたシーンでした。中盤に入ってビルドアップに参加したりもしますし、いつも通りの嫌らしいパフォーマンスだったと思います。
金井 相手の嫌がることしか考えていないから(笑)。自分でも、相手に僕みたいな選手がいたら嫌だと思います。そこは最大の特長かもしれません。
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