2年生ながらセンターフォワードとしてチームを牽引し、プレミアリーグWESTでは8得点を挙げている大西利都。今年の夏は日本クラブユースサッカー選手権で得点王に輝き、ASローマへの短期留学を経験し、世代別の日本代表に初めて選ばれた。急成長を遂げるスピードスターが“激動の夏”を振り返り、広島との上位対決、そして今後への意気込みを語った。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集
日本クラブユースサッカー選手権で得点王になり、ASローマへの短期留学、世代別日本代表に初選出など、激動の夏になったと思います。
大西 今までの夏とは比べものにならないぐらい濃い経験をさせてもらいました。クラブユースで点を取ることができて、コンディション的にもすごくいい夏でした。
改めて、チームとして全国3位、自身として得点王という成績を残したクラブユースはどのような大会でしたか?
大西 個人としては得点王(4得点)を取ることができましたけど、準決勝のガンバ(大阪ユース)戦では点を取れなかったですし、チームとしても優勝という目標があったなかで準決勝敗退という形になってしまいました。もちろん悔しかったですが、「今後のリーグ戦につなげていく」という強い意志をチーム全体で持てたので、そういった意味ではいい大会になったと思います。
クラブユースでは予選から準々決勝まで全試合で点を決めました。得点王を獲れた要因についてはどう感じていますか?
大西 試合を重ねていくごとにゴール前で落ち着くことができていましたし、クラブユースに入る前から自信を持てていたことが得点王につながったのかなと感じています。プレミアリーグWESTの前半戦で点を決めることができていたことも大きかったですね。先輩方や周りの友だちから、ものすごく自信がつくような言葉を掛けてもらっていましたから。
それはどんな言葉だったのでしょうか?
大西 いろいろありますけど、得点を決めた日に学校の友だちから「すごいな」と言ってもらえたのはすごくうれしかったです。
クラブユースに入る直前に行われたプレミアリーグWESTの第8節の神村学園高等部戦(7/13 4−2)で2得点を挙げたことが、1つのきっかけになったように思います。
大西 そうですね。今まで複数得点をしたことがなかったので、何かつかんだものがあったかなと思います。あの試合のプレーが良かったからこそ、自信を持ってクラブユースに臨めました。
神村学園戦のゴールもそうですが、クラブユースでの得点もほとんどが相手DFの背後に抜け出して、GKとの1対1を着実に仕留める形でした。
大西 (杉浦)駿吾くんや(西森)脩斗くん、(西森)悠斗くん、あと(神田)龍がすごくいいパスを出してくれますし、自分の動き出しをよく見てくれているので、普段の試合から連係ができています。本当にみんなに支えられて獲れた得点王だと思っています。
得点王になったことで何か変化したことはありますか?
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