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EUROJAPAN CUP 2022 ASローマ戦後 監督会見

2611月
11月25日(金)、EUROJAPAN CUP 2022が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムでASローマと対戦し、0-0で引き分け。試合終了後、長谷川健太監督が会見に臨みました。

長谷川健太監督


前半は両チームとも堅い試合で、様子見という感じでした。後半になってメンバーを代えながら、行ってこいという展開となりました。ああいう展開で1点、仕留められれば最高な結果だったと思いますが、後半、両チームともよく闘いチャンスを作っていましたので、観ている方にはおもしろい試合だったと思います。寒い中観に来てくださり、堅い試合だとつまらなく感じたと思いますが、後半になって動きがあり、シュートもあったり、お互いにチャンスがあった試合でした。また、若い選手がエキサイトする試合でもありましたし、シーズンの最後にいい形の試合をすることができたと思います。


ー試合をとおしての評価をお聞かせください。

相手がプレッシャーを掛けてくる中で奪われるシーンもありましたが、自分たちでクロスを上げてチャンスを演出することができました。そこは非常に良かったと思いますが、課題である最後の部分が良くありませんでしたので、来シーズンは結果を出せるよう、しっかりとキャンプから取り組んでいきたいと思います。


ーASローマ相手にこれだけ闘えたことは、自信になったのではないでしょうか?

そうですね、メンバー構成もありましたが、これぐらいはできなければいけない試合だったと思います。


ージョゼ・モウリーニョ監督とはなにか言葉を交わしましたか?

(センターライン付近まで)わざわざ来てくれたので、お疲れさまというようなことを話しましたが、それだけです。


ー終盤には若い選手にもチャンスを与えました。この経験を来シーズン以降に生かしてもらいたいのではないでしょうか?

若い選手が海外の選手と闘う機会は、代表で活躍するような選手ならありますが、そうでない選手にはなかなかありません。間合いや手の使い方など、そうしたところはコンタクトして初めて感じる部分だと思いますので、(出場時間が)短い時間の選手もいましたが、少しでも彼らの肥やしとなって今後の成長につながってくれればと思っています。


ー後半はスペクタクルな試合となりました。監督が常々期待している若い選手にとって、大きな経験となったのではないでしょうか?

後半になってメンバーを代え、ローマも一瞬、本気になって勝負を決めにきた状況での闘いを感じることができたと思います。相手がモードに入らないまま終わってしまったら意味のない試合になってしまいましたが、少しでも相手が襲いかかってくる時間帯、展開に持ち込んだことは大きな収穫だったと思います。その中で若い選手が自分たちのプレーというところを、時間とともに自信を持ってプレーする状況を作り出してくれたと思います。やってみて「このプレーは通用する」、「こういう持ち方ではだめだ」ということを闘いながら修正してくれたと思います。

 

ー倍井謙選手や行徳瑛選手など、来シーズン以降に加入する選手も出場しました。監督としても試合でのプレーを初めて見たと思いますが、どのような印象でしょうか?

エリートリーグでプレーしている選手もいますし、そういう意味ではもう名古屋の選手です。こういう機会をまた大学や高校へ持って帰り、さらなる成長を遂げて来シーズン以降、名古屋へ還元してくれればと思います。3バックは代えられないかなと思っていましたが、行徳は水曜日に(高円宮杯 JFA U-18サッカー)プレミアリーグの試合をこなし、1週間で3試合目となる厳しい状況の中でも楽しんでプレーしていたと思います。ヘディングで競り合うシーンもありましたし、いろいろと感じてくれたと思います。


ー今日の試合で若い選手に期待を感じたのではないでしょうか?

今日は吉田温紀が想像以上にやってくれたと思います。あの時間帯からアンカーで使うことも考えましたが、起用してみないとわからないですし、彼の成長にもならないと考え起用しました。意外と落ち着いてプレーしてくれました。プレーのエリアが限定されている選手でしたが、今日は動く距離が多く、いろいろな場面に顔を出して落ち着いてプレーできていたと思います。

 

ーASローマの選手で印象に残った選手がいればお聞かせください。

やっぱり(ネマニャ)マティッチ選手ですね。懐の深いプレーといいますか、終わったあとの選手たちも「マティッチ選手はすごい」と話していました。手で押さえられただけで懐に入れないという感触があったみたいです。やはり、あの選手はレベルが違ったのではないかと思います。


ー試合前にはASローマと名古屋グランパスのパートナーシップの締結が発表されました。今後、具体的にどのような広がりがあるとお考えでしょうか?

クラブとしてASローマと提携し、いろいろな情報やモウリーニョ監督もレクチャーをしてくれるようです。ヨーロッパの情報はJリーグのクラブまでなかなか入ってこないものです。横浜F・マリノスはマンチェスター・シティの傘下にあり、いろいろな情報が入りやすいと思いますが、ほかのJクラブはヨーロッパの細かな情報は入りづらいと思います。こういう形でASローマと提携し、いろいろなコミュニケーションの中で情報を得られれば、名古屋にとっても、Jリーグのクラブにとってもプラスになると思います。


ー海外のクラブとこうやって試合をすること意義をどうお考えでしょうか?

こうした機会は限定されていると感じています。コロナ禍ということもあり海外との行き来がしづらいこともあって、なかなか試合をする機会が今はありません。昔はヨーロッパのチームもアジアツアーという形で多く日本へと来ましたが、今はそうした試合も減ってきて、実施するとしても限定したクラブだけの機会となっています。今回は自分たちがその機会をもらいましたが、先ほども話したとおり、若い選手には実際に対戦してみて、いろいろとわかることがあると思いますので、非常にいい機会をいただいたと思います。