相馬勇紀選手

ーアディショナルタイムにゴールを決め、チームを勝利に導きました。

今年最後の試合でゴールを狙っていました。最後、勝ちで終わることができて良かったです。

ーゴールシーンを振り返ってください。

今年はなかなか点が取れていませんでした。相手は1人退場して人数が少なかったこともあり、ゴール前でしぶとく狙っていました。それがゴールにつながったかなと思います。

ーゴールを決めた瞬間はいかがでしたか？

狙っていたので。狙ったとおりに決められました。

ー難しい試合展開となりました。どのように点を取り、勝とうと思っていましたか？

相手が退場して10人になったので、戦い方というか攻め方が変わり、僕がポジションを上げてゴール前に入っていっても後ろがカバーしてくれると思っていました。あの瞬間は「取りどころだ」と思って、（後ろを）マルくん（丸山祐市）に任せて入っていきました。

ー中にポジションを取ろうと思っていたと。

10人になったことで、（仙頭）啓矢くんのサイドチェンジが有効になっていたので、仕掛けに関しては開いて受けようと。今まではファー詰めという形でしたけど、あの瞬間は展開的にも中に入ることができたので、それでゴールが取れたのかなと思います。

ー相手選手の退場につながったプレーは、いい抜け出しから生まれました。

あのフリーキックを決めたかったというのが正直なところです。相手の背後へのランニングは、自分が守備をしている時に（相手にされると）嫌なプレーです。そういうプレーができて良かったなと思います。

ー相手が退場者を出す前は、ディフェンスラインに入って守ることが多く、気を使ってプレーしていたように思います。

相手のサイドバックに対して出ていきたい気持ちはあったんですけど、スライドが難しかったです。森下（龍矢）のほうがかなり前に出ていて、自分も出てしまうとスライドが間に合わずにやられてしまうので下がっていました。1対1では基本的に守れていたかなと思います。

ー焦れずに耐え、チャンスを狙う余裕があったんですね。

そうですね。何度かしゃべっていますけど、意外と守備も好きなので（笑）。守る時間はしっかり守ろうと思っていました。とはいえ、攻撃をする時間が短かったです。チームとしてビルドアップでのボールロストが多かったです。逃げのパスと、相手がプレスに来ていてもつなぐところは、もっとレベルを上げていかなければいけません。

ー今シーズンはなかなかゴールを決められず、今日もあと一歩というシーンが多くありました。来シーズン、どのように変えていきたいと思っていますか？

ポジション的にもゴールから遠いところもあるし、守備の役割も多いので、そこの割合を自分でどう変えていくか。そのあたりが大切なのかなと思います。自分の中ではやられないことが第一にあるので、リスクをどれだけ取るか、そこを変えていければと思っています。

ークロスの受け手、出し手というところについてはどう考えていますか？

守備でずっと下がっていると、自分のほうでボールを取った時になかなか出ていきづらいところがあります。右サイドでボールを奪った時はいけるんですけどね。

ーJ1第14節清水エスパルス戦、今日のC大阪戦と、最も点がほしい時間帯にゴールを決めています。

ルヴァンカップ（京都サンガF.C.戦）のフリーキックもアディショナルタイムだったので、今年のゴールはすべてアディショナルタイムに決めたことになります。良かったと思います。

ーチームは連勝してシーズンを終えました。

（長谷川）健太さんから「来シーズンに向けて、今日は大切な試合になる」と言われていました。いい形で次のシーズンに向かいたいと思っていたので、チームとして達成することができて良かったです。

ーワールドカップへ臨む日本代表メンバーに選出され、注目が集まっていました。どのような思いで今日の試合に臨みましたか？

今言われたとおり、必ず見られていると思っていたので、一つひとつのプレーに気持ちを込めていました。見られたら頑張れるタイプなので、ポジティブに捉えていました。Jリーグ唯一のアタッカーということで、最後に点を決めてカタールに向かえるのは本当に良かったと思います。

ー最高の形でワールドカップへ向かえますね。

一喜一憂せず、謙虚に（ワールドカップを）迎えたいと思います。

ースタジアムに駆けつけたグランパスファミリーの声援はいかがでしたか？

うれしかったです。「世界の頂きへ」という横断幕も作ってもらって応援してもらえるのはうれしいです。（グランパスファミリーに）喜んでもらえるとうれしいので、カタールでも頑張りたいと思います。

ー相馬選手のチャントを歌い続けていたグランパスファミリーへの思いを聞かせてください。

インタビューが終わってからスタンドに向かった時に、ずっと歌ってくれていました。「栄光をつかもう」という応援歌のように、つかんできたいと思います。

ーグランパスファミリーの皆さん、ワールドカップでの活躍に期待を寄せる皆さんにメッセージをお願いします。

“死のグループ”と言われていますけど、さらに成長しながら結果を出して、カタールで勝ってきたいと思います。応援よろしくお願いします。

藤井陽也選手

ー今年は多くの試合に出て飛躍の年になったと思います。

正直、去年はここまで出れると想像していなかったですけど、年間をとおして試合に出ることで得られたことはすごく大きかったです。自分自身、すごく成長できたという実感があります。ただ、まだ1年出ただけなのでここから引き続き出場することが大事だと思います。今年はまだ残り1カ月ありますけど、来年に向けてさらにレベルアップしなければいけないと思いました。

ー4バックの中央や3バックの中央、左右とディフェンスラインの中でいろいろなポジションを経験しました。

自分は4バックでも3バックでもしっかりと自分のパフォーマンスを出せると思っています。今季は3バックの真ん中をやることが多かったですけど、ここ2試合は右をやっていて、右でやることでボールの受け方など違ってくる部分が多くあります。そういったところで自分はまだまだだと思ったので、どこをやるにしろ、もっとクオリティーを上げていかなければいけないと感じました。

ー今日の試合はうまくいかないところもあり、自分の力でなんとかしなければいけない場面もあったと思います。

守備のところはしっかりと耐えるところで耐えて、「0」で抑えることができたのでそこは本当に良かったと思います。ただ、細かいラインコントロールなどで自分はまだまだ課題がありますし、細かいミスもあったのでそういったのをなくして、より攻撃に関わっていく部分を出せられたらいいなと思います。

ー終盤にはボールを持ち上がっていくようなシーンもありました。

ここ2試合は相手の左サイドに外国籍選手がいて、そこのケアをしろと監督から言われていたので、攻撃の意識というのは少なかったです。その中でチャンスがあれば上がって、自分の良さをであるドリブルやシュートというところも出していけたらいいなと思います。そういった部分でまだまだ成長できると思ったので、今年の残り1カ月と来年でしっかりと成長していきたいと思います。

ーこの1年、相手のエースと呼ばれるような選手たちを抑えてきました。

（ほとんどのクラブには）FWに強力な選手がいるので、目の前の相手に負けないというところをずっと意識してやってきました。その結果、失点数はリーグで少ないほうだと思いますし、少しは貢献できたと思います。ただ、まだまだ周りに助けられてばかりだったので、もっともっと自分が周りをサポートして、カバーして、自分がやればやられないというぐらいのレベルになれるようにしたいと思います。

ー自分の力を100パーセント近く発揮できるようになった1年でしたか？

去年とかはポンと1試合に出てなにができるかというところで、少し難しい部分もありましたけど、今年はこうやって連続して出ることでパフォーマンスを出さないといけない状況ですた。それが大前提としてあって自分のレベルをどれだけ上げられるかだったので、そこは試合を重ねてやれることも増えてきました。まだまだ課題はありますけど、さらにまた来年一試合一試合を全力でやって、毎試合成長するぐらいの気持ちでやりたいと思います。

ー来季に向けて考える時間があったと思います。どんなことに取り組んでいきたいと考えていますか？

来季に向けてはもう一段階身体能力とかそういう部分を上げていきたいと思います。連戦の時はトレーニングをできない部分もあったので、こういった空く時間でしっかりとトレーニングして、能力の部分を上げていきたいです。今は右をやっていて、右のところで攻撃参加することも多くなるので、より攻撃の練習もやっていきたいと思います。