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JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第5節 清水戦 前日監督会見

224月
4月22日(火)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、23日(水)に行われるJリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第5節の清水エスパルス戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ータイトな日程の中で選手にも疲れがあると思いますが、監督も大変なのでは?

中2日ですからね(笑)。結構タフな日程ですけど、大丈夫です(笑)。


ー試合内容が目指しているものに近づいていっていると思います。結果に結びつけるためにどんなことを求めていきたいですか?

映像を観てもいいシーンは増えてきました。プラスその先にいくためにというところで、今は練習する時間がないですが、映像を観ながら全体でイメージの共有はできると思いますので、そういうことはやっています。もう一歩のところまできていると思うので、ゴールを取るためのその先というところのクオリティーが上がってくれば、もっともっとビッグチャンスが増えてくるのではないかと思っています。


ー点を取れれば相手の動きも変わり、そこで自分たちの試合になることもあると思います。点を取ることで自分たちにどんないい展開がくるというイメージでやっていますか?

よりショートカウンターを出しやすくなると思います。相手が出てきて、間延びしてたところで引っ掛けることもできると思いますので、やはり先制点は非常に大事だと思います。


ー個人の局面、点を取る局面、失点を防ぐ局面など、局面ごとの強さがどんどん高まっているような感覚はありますか?

それは一番皆さんが感じていることだと思います。我々はやはり締まった試合をということで、チャンスがあってもなかなか決めきれず、逆にやられてしまうのを待つというわけにはいきませんので、やはりやらせないということも現状では大事なことです。点を取れるようになってくれば少し違った方策もあると思いますが、締まった試合をするためにはまずは取らせないということも大事な部分だと思います。チャンスがないわけではないので、そこでしっかりと取りきるという作業、またはずっと言い続けていますけど、もっとチャンスを作り出すような、その先のイメージの共有や連動というところで今は日程的に非常にタイトでトレーニングできないので、映像を観ながら全体のミーティングで、似たような場面が出てきた時にチーム全体で動けるようにしていきたいと思っています。


ー今シーズンはプレシーズンに練習ができない期間があり、体力的なベース作りで滞ったところがあったと思います。連戦の中での選手たちの様子をどのように見ていますか?

今までで一番走った、走ったという表現は違うかもしれませんが、データ的には川崎(フロンターレ)戦が一番全体的にはいいと思うのですが、この間の(FC)東京戦はそれに次ぐデータの良さが出ました。特に後半はV4、V5の24キロメートル(24km/h)以上のハイスピードの数値が伸びていますので、中2日の連戦の2試合目でもしっかりと動けたということは、コンディションも悪くないのかなと思っています。もちろん次は中2日の3試合目になるので非常にタフなことは間違いありませんが、メンタル的には先ほどおっしゃられたように闘えているという実感が選手にもあるので、表情的には明るいです。これを継続、または勝ってさらにチームとしてのメンタルの健全というところを維持するためにも、勝利が必要になるのかなと思っています。


ー「V4、V5」という数値は、すごくインテンシティーの高いプレーの中でもさらにギアを入れてというか、強く速くプレーできているというイメージなのでしょうか?

ハイスピードのダッシュに近いスピードの動きだと思います。それが東京戦の後半はチーム全体の数値が伸びていると。本来はその部分が一番落ちてくると思うんですが、それが落ちずに上がっているということは、コンディション的にも維持できているということだと思います。プレシーズンキャンプの話の流れで言えば、ボールを使ったトレーニングはできなかったですが、許可が出たあとに選手が各自で走ったりとか、そういう形で最低限の運動量を確保できたのは大きかったと思います。そのあともフィジカルコーチを中心にコンディションの底上げをしっかりとやってくれたので、連戦中にそこまでガクッとなることは今のところはありません。もちろん今後も続きますので、選手たちのコンディションを見極めながら、選手起用をしていかなければいけないと思っています。


ー明日の試合はルヴァンカップのプレーオフステージに進むために重要な一戦になります。勝利と過密日程のマネジメントのバランスについてはどのように考えていますか?

難しいですね。(第10節は)うちは中4日で入ってきていますが、ほかのチームは中5日という日程なので、おそらく清水(エスパルス)はベストメンバーでくると思います。1週間空いて迎えるゲームなので非常にコンディション的にもいいですし、ホームゲームですから。東京戦が延期になってここに入ってきたというのは仕方ないですが、非常にタフな日程であることは間違いありません。ただ、そんなことは言い訳にできないので、我々は持てる力を最大限出して、なんとかグループステージ突破という自分たちの可能性を大きくできるように闘って、結果を得られるようにやっていくしかないのかなと思っています。


ーFC東京戦や鹿島アントラーズ戦で3バックの真ん中に入った藤井陽也選手が非常にいいプレーを見せていると思います。彼の成長をどのように見ていますか?

油断すればまたすぐにポカをする選手だと思いますので、引き続き集中力を維持して今後の試合も続けてもらいたいと思っています。


ー両脇に丸山祐市選手と中谷進之介選手という代表歴のある選手がいることもいい影響があると感じていますか?

はい。ポカをしてもいいように彼ら2人をそばに置いています。


ー監督の中ではもっとできるし、もっと集中力を高く保ってもらいたいという期待もありますか?

鹿島戦でも立ち上がりに鈴木優磨と入れ替わって、「おい」というようなプレーがありました。それは脇にいる中谷がうまく対応しながら、中でクロス対応をしてくれましたけどね。本当にポテンシャルのある選手だと思いますので、自信が過信にならないように、しっかりと集中してやってもらいたいなと思っています。


ー今の3バックはリーグの中でも強力な組み合わせだと思います。彼らに名前をつけるとしたら?

皆さんの好きなように付けていただければいいと思います。3人も高揚してさらにいいプレーをしてくれると思いますので。私が付けるというより、皆さんに付けていただけるといいかなと思います。パッとは出てこないですね。


ーここ数試合、丸山選手や中谷選手がアタッキングサードに侵入する場面が見られています。監督からガンガンいけという指示を出しているのでしょうか?

監督の指示かどうかは別にして、自分たちがチャンスだと思った時には判断していけという話はしています。ガンガンいけという話はしてないですが、ああいう姿勢は非常にいいと思います。逆にそういうところからまた新たな発見があると思いますので、チャンレンジすることは悪いことではありません。ただ、東京戦では中谷が上がってチャンスになりかけたシーンもあれば、東京のビッグチャンスだった連続でポストとクロスバーに当たったシーンは、中谷が攻撃参加して上がったあとにボールを取られて受けたカウンターでした。松木(玖生)に出されて、松木のところで入れ替わってしまい、最後は永井のシュートという形になりました。そこは表裏一体だと思います。攻撃参加することは悪いことではないですし、機を見て上がっていかないと厚みが出てこないので、いける時にはいけという話はしていますが、そのリスクをチームとしてしっかりと管理しなければいけないという話もしました。


ーFC東京戦では吉田豊選手がダイレクトプレーなどを使い、相馬勇紀選手や森下龍矢選手らとはまた違った味を出していたと思います。どのような狙いを持って吉田選手をあの位置で起用したのでしょうか。

素走りも非常に速く、スピードはあるなと思っています。攻撃的な選手というところもなくはないと思います。稲垣(祥)を使ったワンタッチで裏に流すプレーは森下ではなかなかできないようなプレーですし、相馬も人をうまく使うというのはなかなかできないので、吉田豊のいいところだと思っています。ちょっとタイプの違う3枚がいるということは、3バックをやる上での決断する一つの要因にもなりました。彼ら3枚がいて、石田(凌太郎)が戻ってきましたし、内田(宅哉)もいますので、ウイングバックをやれる選手は現状そろっているのかなと。宮原(和也)も3バックのサイドもあれば、ウイングバックが適切かどうかは今後見てみなければわかりませんが、中の3枚のインサイドハーフもできそうなタイプです。吉田豊は攻撃でうまく人を使うという部分と、守備でもマッチアップしたアダイウトンは難しいタイプの選手だったと思いますが、彼のインテンシティの高さを存分に発揮してくれたと思います。もちろん守備力というところも買って、彼をウイングバックで起用したところがありますので、その期待にしっかりと応えてくれたと思っています。


ー現状のシステムではウイングバックで起用していく考えが強いですか?

3バックのサイドもできますので、例えば点を取りたいという状況になれば吉田豊や宮原みたいなタイプをサイドに置いて、プラスワンでどんどん上がらせていくというような形も十分取れると思います。それは状況を見ながら使っていきたいと思っています。