長谷川健太監督

今日、試合は負けましたが、選手は本当によく闘ってくれたと思います。システム的には3バックを採用しましたが、「やることは4バックの時と同じだ」と話し、前半からすごくアグレッシブに闘ってくれたと思います。PKのシーンは映像を観ましたが、「かわいそうだな」という印象を持つハンドでした。退場者が出てからも闘う姿勢を見せてくれました。

予選リーグでは徳島（ヴォルティス）が清水（エスパルス）に勝ったようですので、あと2試合でなんとか突破の可能性を残しています。残り2戦をいい形で予選突破につなげられるよう闘っていきたいと思います。

リーグ戦に向けては、前節（明治安田生命J1リーグ第8節 北海道コンサドーレ札幌戦）なかなか自分たちの闘いができなかった中で今日は闘う姿勢を選手が見せてくれました。これを次の鹿島（アントラーズ）戦につなげていきたいと思います。

ー結果は残念でしたが、特に前半はいい内容だったと思います。3バックにし、その配置のバランスも非常に良かったかと思いますが、前半で得た手応えはありましたか？

後半も悪くなかったと思うのですが、今日は試合の入りから、昨日1日映像と少しグラウンドを使ってやってきたことを選手たちも理解してやってくれました。経験のある選手も今日は多かったですし、自分たちで話をしながら準備をしてきたのですが、前へいく時と、高い位置で（守備に）いく時のメリハリが攻守にありましたので、今日は非常に良かったと思います。前節、少しだらけた試合をしてしまったので、そのあたりは選手たちに話をしました。いい入り、いい前半という闘いをしてくれたと思います。

ーサンフレッチェ広島に対するシステムだったかと思います。3バックが機能したことでオプションが増えたという考えはあるのでしょうか？

そうですね。この形は何回か、ガンバ大阪の時にも使っていましたし、FC東京でも使ったことがあります。名古屋では初めて採用しましたが、一つのオプションとして使える目処は立ったと思います。前節は途中から動かしましたが、今日はマテウス（カストロ）のFW起用も希望の持てるものだったと思います。前線のタレントが少ない状況で誰かをコンバートしなければと考えていたのですが、マテウスが抜け出して点を取ってくれたことはチームにとっても大きな結果だったと思いますし、連戦を考えた上でシステムを含めオプションの幅が広がったことは、負けはしたものの収穫だったと思います。

ー退場者が出てから藤井陽也選手を下げ中谷進之介選手、そして吉田豊選手を投入しました。そのまま藤井選手を残した形で選手を入れ、センターバックの選手を3枚にするという選択肢もあったかと思います。交代の意図をお聞かせください。

藤井が中2日でプレーしていたことと、中谷もベンチメンバーに入れていたので刺激を入れるという意味で、彼らの交代は予定どおりのものでした。豊については4バックへ変えるかの二択でしたが、森下（龍矢）のウイングバックの形が良かったので、退場した宮原（和也）のポジションに吉田をそのまま起用しました。

ー丸山祐市選手が先発で出場しました。復帰戦となった今日の評価をお聞かせください。

まずは無事に第一歩を踏み出してくれて本当に良かったと思います。終盤、疲れはあったと思いますが最後までしっかりとプレーしてくれました。連戦の中で経験のある選手が戻ってきてくれたことは非常に大きいと思います。次に向けてどうするかというのは、またこれから映像を観ながらになると思います。丸山は3バックの左もできますし、中谷とセンターバックをずっと組んできています。大きな柱となる選手が戻ってきてくれたことは大きいことです。今後の起用についてはまた状況を見ながら考えたいと思います。

ー退場者を出したシーンが試合の分岐点だったかと思います。宮原選手がイエローカードを2枚もらって退場したことをどう捉えているか、またその後の戦い方についての評価をお聞かせください。

レフェリングに対してはなんとも言えないのですが、「ちょっと厳しいかな」とは思います。でも、それはそれで致し方ないと思っています。相手に追加点を取られてから3-4-2のような形で甲田（英將）をFWのポジションへ上げましたが、それまでは3-5-1のような形で中盤を厚くし、ゲームをコントロールしながらワンチャンスを狙うこと、そして状況を見ながら2トップに戻すことを考えていました。相手に（失点につながる）クロスを上げられたシーンは仙頭（啓矢）がついていかなければいけないシーンでした。仙頭は後ろの選手に任せたのかと思いますが、途中から入った選手で1人少ない状況ですし、あそこは頑張ってついていってほしかったと思います。ただ、1人少なくなった状況で選手は本当によく闘い、試合を壊さなかったことは評価できると思います。ベンチではなんとかこのまま耐えつつどこかで一発、という考えでしたが、そううまくはいきませんでした。