マッシモ フィッカデンティ監督
想像どおりのゲームを今日はやったと思います。想像した上で、「今日はこうやらなければいけないという方向へと持っていくことができた」と、試合が終わってようやく言えると思います。戦術的にしっかりと整備されたチームを相手に、前半はお互いにスペースの消し合い時間帯がありました。試合が始まってすぐに相手のエリアに侵入することは難しかったです。それも予想していた中、相手は状況に応じてディフェンスラインを4枚にしたり5枚にしたりと変えてきた上で、(FC東京が)彼らの中で統一したふさわしいものを当てはめてきました。
その中でスコアが動いたのですが、それで試合の流れが大きく変わったというよりは、お互いに準備してきたものをしっかりとぶつけ合って同じような流れが続きました。前半苦しんだ部分は我々の右サイド。相手の左サイドからクロスを上げられることや、そこから攻められることに対してディフェンスライン、チーム全体としてのスライドが間に合わず、苦戦した部分はありました。それでも、後半に追加点が生まれ、狙いどおりのゲームだったと言える状況でした。ただ、すべてを台なしにするようなまさかの失点があり、(試合に)勝ちながらも負けに等しいという状況になりましたが、3点目を取ることができました。今日はこういうゲームをやりきった上でスコアもついてきたことで、試合を終わってみて「なんとかやりきれた」という印象です。
ー最後に失点してしまいましたが、後半の戦い方、選手たちの判断についてどのように感じましたか?
後ろの3枚を交代しましたが、守る意識を強くし、後ろに引いて耐えるという狙いではありませんでした。我々がボールを持った時にどう抜け出すかという場面で、センターバック2人では相手の2トップを外しにくいということもありました。そこで3人とすることで外しやすくなるという狙いがあり、選手にもその都度伝えながら、理解し考えながらしっかりとプレーしてくれたと思います。
ー必ずしも多くなかったチャンスを決めきったことに対しては、どのようにお考えでしょうか?
後半に柿谷(曜一朗)が決めていればというチャンスが一つありましたが、お互いにチャンスは少なかったです。FC東京には最後に決められてしまいましたが、ミッチ(ランゲラック)がすばらしいプレーで止めたシーンもありました。FC東京は決定機の2分の1を、我々は4分3を止めたのかなという印象ですが、それがそのままスコアに表れたのかなと思います。なかなかチャンスを作り出せる相手でも、そういう試合でもありませんでした。その試合で集中力を切らさなかったことが大きかったと思います。
ー第1戦を3-1で勝利しましたが、第2戦をどのように臨むのでしょうか?
2試合でセットとなる大会では、第2戦ですべてが変わることも起こると思っています。前回の鹿島アントラーズとの準々決勝と同じように第1戦をものにした上で、第2戦に勝利すれば決勝へと進めるという条件が手元にありますので、通常の90分のゲームをいかに勝利するか。しっかりと点を取り、勝って90分を終えたいと思います。前回の鹿島戦もそれで勝ち進みましたので、同じ流れを目指していきたいと思います。