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AFCチャンピオンズリーグ2021 ラウンド16 大邱FC戦後 監督会見

149月
9月14日(火)、AFCチャンピオンズリーグ2021ラウンド16が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムで大邱FCと対戦し、4-2で勝利。試合終了後、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


攻守においてお互いの良さがぶつかり合った、ナイスゲームだったのではないでしょうか。そういうゲームを実現させてくれた対戦相手に感謝の気持ちを伝えることから、今回の会見を始めさせていただきたいと思います。

 

お互いにオープンで、いいところをぶつけ合いながら、それには堅守という意味もありますが、攻守において良さが出た上でオープンに闘いました。実際にスコアを見ても、打ち合ったという試合でしたが、90分をとおしたところで勝利に値する戦いを我々ができたのではないでしょうか。

 

ー後半に逆転して勝利しました。ハーフタイムではどのような指示を出されたのでしょうか?

(前半に)同点に追いついた時点で、我々の方がいい雰囲気で闘えていると感じましたが、まさかの2失点目を喫してハーフタイムを迎えました。我々にとって大きなダメージになりうる試合展開だったのですが、まずなにが原因で相手に流れがいったかを選手に話しながら、少し中盤のところで体勢を変える必要があると。あとは両サイドのどちらかで我々が上回るために変化をつける必要があると考えました。戦い方としては、薄い部分を攻撃した時に、スピードに乗って攻撃を続けられるならすること。相手がそこに対応してきたなら、また逆サイドから、我慢強く攻めようと伝えました。あとは、対戦相手のFW2人の個人の能力の高さをどう抑えるべきかということも話しました。どういう部分で相手が優位に立っているのか、どこを変えればこちらが優位に立てるのか、具体的にポジションチェンジなども伝えました。

 

ーシュヴィルツォク選手がチームを勝利に導く活躍を見せました。改めて彼の評価をお聞かせください。

彼の特徴としてゴール前でのフィニッシャー、得点を決めるためにやるべき仕事をできるから名古屋へと来てもらいましたし、今日はしっかりと高い能力を見せつけてくれたと思います。コンディション面で、ここまでリーグ戦の(アビスパ)福岡戦や天皇杯の(ヴィッセル)神戸戦で印象的な活躍がありましたが、まだ90分をとおしての活躍ができない状態が続いていました。軽い負傷もあった中で調整を続け、彼自身がどの試合でも輝くためにもっとコンディションを上げなければいけないこと、日本のサッカーとはこういうものだということを理解しなければいけないこともあると思います。それでも、これだけの活躍をしてくれたら、このチームにとってプラスの力になることは間違いありません。日本でサッカーをやるということを選んだからには、どう取り組むべきか、そこに彼自身がトライしていますし、周りもそれをサポートし、そして彼がチームに手を貸してくれるならすごくいい関係になると思います。

 

ー2度のリーグを奪われながら追いつき、そして逆転したことはACLのみならず、今後の戦いに向けていい影響を与えるのではないでしょうか?

直近の9試合で8勝1分という結果です。その中で、今日のようなゲームでもひっくり返す、あるいは点を取られることなく勝つという期待感を受けながら試合に挑んでいます。自信を持ちながら闘っていましたが、今シーズンなかった逆転勝利ができました。対戦していて強いと感じた相手にそのようなゲームをできたことは最近の公式戦、リーグ戦やカップ戦でも強い相手とも対戦しましたが、さらに自信を与えてくれる勝利だったと思います。

 

ーあと3勝でアジアの頂点です。監督自身にとって、そしてクラブにとってアジアの頂点とはどのようなものだとお考えでしょうか?

クラブにとってどうかと言うと、私がクラブを代表して物事を言う立場ではありませんし、グラウンドで結果を出して評価される立場です。その中で自分の立場から見ると、私は2019年にJ1残留を目指すために名古屋へと来ました。そして残留を決めた上で、次にどこを目指そうかという時に「強い名古屋を取り戻そう」と、クラブとのプロジェクト、同じ目標を持って取り組んできました。2020年にJ1リーグで3位となり、今闘っているACLの出場権を獲得しました。これはクラブにとって久しぶりのことでした。そういう結果を出せた中でも、プロジェクトを忘れずに同じ方向を向いているか、それを実現するためになにをするかのすり合わせを続けてきたところで、実際に結果も出ています。そういう中で、ハーモニー、調和がクラブと私、そして選手とでしっかりと取れていると思いますし、名古屋でサッカーをするなら、ここを目指さなければやる資格はないという線引きができている上で、幸いにも結果が伴っています。そういう取り組みをすること自体も難しいのですが、結果が出ていること、そのことを名古屋グランパスを応援してくれている皆さまも誇りに思ってくれていたならうれしいです。ファミリーのために我々は闘っていますし、そう願っています。