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明治安田生命J1リーグ第27節 清水戦後 監督会見

298月
8月29日(日)、明治安田生命J1リーグ第27節が行われました。名古屋グランパスは豊田スタジアムで清水エスパルスと対戦し、1-1で引き分け。試合終了後、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


勝利という結果で終わってもおかしくない内容だったと思いますが、この引き分けが相応しくないという試合でもなかったと思います。清水エスパルスもしっかりと粘りましたし、どちらに転んでもおかしくない試合で、この結果は相手を讃えながら分け合えるしかないと思います。

 

勝つ可能性を見せる頑張りを選手は見せてくれましたし、最後のほうに同点とされてからもう一度やり返すという部分で、疲れが見えてしまった、もう一押しできなかったことはわかっていますが、そこは仕方がないと思います。もう一度、次の試合に向けて準備をしなければいけないと思っています。


―後半に入ってからスペースの使い方、選手の動きが良くなったように感じました。攻撃面で修正をされたのでしょうか?

前半ももちろん選手たちは闘いましたが、ハーフタイムに時間がありましたのでどういう部分が相手の残しているスペースで、逆に追い込まれてボールを失うという場所についても抜け道がないわけではないことを(説明し)、具体的なイメージを持ってチームとしてスペースを使おうと話しました。選手はそこをしっかりと理解し、前半とは違った内容となりました。相手を押し込むということができていましたし、それが得点になってもおかしくないシーンも多かったのですが、残念ながら相手にうまく守られてしまいました。

 

―金崎夢生選手が長いリハビリから復帰し、FWがシュヴィルツォク選手と2人になりました。改めて金崎選手の復帰がチームにもたらすことについて考えをお聞かせください。

ここから2週間、3週間、あるいは1カ月と時間を掛けるべき部分はしっかりと掛け、コンディションを上げる作業も同時にやっていかなければいけないと思っています。ただ、まず復帰戦を無事に終え、ある程度は動けることを見せてくれて、チーム全体としてうれしく思っています。あとは試合をこなしながらコンディションを上げることを待つだけです。彼自身がどういう状態であるかしっかりと把握した上で賢く取り組んでくれていると思いますし、時間とともに良くなっていくと思います。

 

―先制後の試合運びは狙いどおりだったのでしょうか。結果的に失点してしまったことで、もう少しこうすべきだったという思いはありますか?

どういう展開でリードしたか、純粋なFWの選手が今日はいなかった中でどう闘うか。選手の特徴を生かしながらどう闘うか。大事な先制ゴールを決めたシーンもチャンスを作りながら決めきれないことが続いた中で、相手が前にバランスを掛けてきた時にどう反撃をするか、ボールを預けられる選手がいない中でポゼッションをしながら徐々にスピードを生かして相手の裏のスペースを狙う攻撃を続けるという考えがありました。こういう展開なら本来はまずFWにボールを預けてチーム全体を押し上げるという選択肢を選べる状態ではありませんでした。その中で守りきる試合をできれば良かったのですが。そういう選手がまだ全員そろっている状態ではない、(金崎)夢生もクバ(シュヴィルツォク)も山﨑(凌吾)もまだそろっていない状況で、やりくりしながらやれれば良かったのですが、今日はうまくいきませんでした。選手はよくやってくれたのですが、今日のメンバーでできる逃げきり方ができなかったことは残念に思います。

 

ただ、無いものねだりのような話で終えたくありません。前田(直輝)や柿谷(曜一朗)は本来、真ん中で体を張るタイプではなく、FWの周りのスペースでうまく動くというタイプです。それでも役割を受け入れてこれだけやってくれて、「チームのために」という考えを持って、その位置でプレーすることに不満を持つことなく、自分自身がより向上できるようにと役割に取り組んでくれています。FWがいればワンサイド(ゲーム)で勝てたという考えではなく、こういう結果に終わったので、こういう内容ならこういう展開になっていたかなという程度の考えとして受け入れていただけると。あまり極端な話ではなく、次の試合にどう勝とうかということにいつもチーム全体として取り組んでいますので、次もその時のベストを尽くして闘いたいと思います。