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明治安田生命J1リーグ第27節 清水戦 前日監督会見

288月
8月28日(土)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、29日(日)に行われる明治安田生命J1リーグ第27節の清水エスパルス戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー森下龍矢選手が昨日の会見で3連勝について「再現性をすごく感じている」と言っていました。監督はどのように捉えていますか?

自分たちの形というところで、こういう状況に持ち込めば勝ちきれるという感覚があり、実際に選手たちを見ていても自信に満ちている状況に戻ってきました。新しいものというより、今シーズンはそういった始まり方をしているはずです。その頃の状況にやっと戻せたのかなと。ただ、これが満足いくものではなく、ここからどのようにやっていけるかという欲がありますので、その道を歩んでいる状況だと思います。


ーさまざまなアクシデントがあった中で持ち直して現在リーグ戦3連勝中。開幕から続けていた連勝とは違った価値のあるものだと思いますが、監督はどのように考えていますか?

繰り返し言ってきた日程がどうだったかという部分を具体的に話すことはせずに、チーム状況が難しいとわかっていたので、一つの試合を落としたり、少し連敗が続いたりしたことに関して、もちろん厳しい中でもすべての試合に勝つために準備してきましたけど、負けたとしても「なぜ負けたのか」という自分たち自身を納得させる理由がありました。この日程だったら受け入れるしかないこともあるよなと。そこからどのようにチーム全体として同じ立ち位置に立って、我々は今この状況に身を置いていて、こういう結果だと。そこをどうやって抜け出していくかというところで一つになれたのは、開幕直後の連勝の時よりも、また勝てる状況になってきた時にそういった困難があっても乗り越えられるチーム力も備わってきたという自信が上積みされています。今は自分たち自身に自信を持てている状況です。


ー今シーズン26試合目となった前節の北海道コンサドーレ札幌戦で、昨シーズンに並ぶリーグ17度目のクリーンシートを達成しました。守備の部分で手応えはありますか?

まず堅さをベースにというのは、どのチームも絶対にやらなければいけないこと。そこだけにこだわって、私が指揮するチームはまずそこだけというわけではありません。そこが絶対に備わっていないと上位にいけないと思いますし、上位にいてそういう部分ができていないチームはないと思います。攻撃の特長が目立つチームですら、上位にいるチームはやはり守備の部分でしっかりとできています。堅いというものが数字に表れているのは、我々に自信を与えてくれているのかなと。我々自身の中ではそこの部分はもともと自信を持っていて、より強固なものにしていこうと取り組んでいます。その中で、攻撃面で取り組んでいる部分が結果に出てほしいなと思っていますが、ただチーム状況を考えると、昨シーズンに金崎(夢生)が加入する前、加入してケガをした時、今シーズンに関しても山﨑(凌吾)がケガをしてしまい、クバ(シュヴィルツォク)は合流したばかりで、やっと生粋のセンターFWタイプの選手が来たばかりです。攻撃の中心に据える選手がずっといない状況で闘ってきた中、試行錯誤をしながら、そこを言い訳にするのではなく、勝つ方法を見つけながらこのやり方にたどり着いている部分もあります。先ほど言った「我々自身は満足していない」というところと話をつなげて、総合的にいろいろな部分を見てもチームとして「ここはいいけど、ここはダメ」ではなく、そういったものを完成形として目指していることを言っておきたいですね。


ー対戦相手の清水エスパルスは今夏に大型補強を行い、残留に向けて必死に闘ってくると思っています。監督はどのような印象を持っていますか?

どういったプレーができているか見ていくと、決して残留争いをするような内容のサッカーでは一切なく、いいプレーが多く出ていると思っています。ただ、それが結果として出ていない。極端に言えば、我々もいくつかのエピソードによって泣かされることがありますけど、清水に関してはそういったことが今シーズンは多いのかなと。結果として勝点を挙げきれていないので、まず残留を目先の目標にして闘っている部分があると思います。チームという形にどんどんなってきていると思いますし、質問いただいたように新しい選手の加入もあり、どんどん上積みされ、より強くなっていくのではないかなと。そういったものは実際に試合を見ても出ていて、結果だけではなく一つのプレーを見ていくとあります。そういった警戒をしなければいけないのかなと。チームとしてできるサッカーについてはこのような印象を持っています。さらに、先ほども触れた「まずは残留を勝ち取らなければいけない」という気持ちが、この残り試合数になってくると、試合中は闘争心としてはっきりと表れます。質問いただいたものに答えるだけで、私が明日の試合をどのようにイメージしているか話すことができました。いい質問をしてくださってありがとうございます。


ーシュヴィルツォク選手が加入後初めて先発出場したことで、今後は前線の組み合わせが増えてくると思います。これまで前線で頑張り、本来とは違うプレーもしていた柿谷曜一朗選手について、彼本来のプレーを見せてくれると思います。前線のコンビネーションを含めて聞かせてください。

ここから3週間ほどは選手たちを慎重に回して、使っていく必要があるのかなと。新加入選手、長期や短期のケガから復帰した選手を混ぜながら、総力戦で闘っていかなければいけません。いつも言っているように、この日程では十分なトレーニングができません。そういった体の鍛え方をするより、試合の時間をうまく使いながら、実践的な刺激を体に与えていかなければいけないと。クバに関しては合流して短い出場時間から徐々に伸ばしていきましたけど、ある程度の出場時間を超える強度になってくると、日々のトレーニングがない状況ですので、単純に先発で使えるようになったから、あとはフル出場を目指していこうということではありません。その部分をあまり甘くみてはいけないと考えています。柿谷などにまだまだ頑張ってもらわなければいけない時もあります。先日のゲームでは半分くらいしかプレーできないという中、周りの選手が元気な状態でクバが先発で出場することで、彼の走る負担を逆に減らす狙いもありました。そういったことを考えながらやっていかなければいけないなと。ただ、皆さんが想像しているように、全員がケガから復帰して、戦力がそろった時には、いろいろな組み合わせをして、試合ごとに使い分けることできるほどの選手層になっています。私も楽しみですし、期待しています。