約3週間に及ぶAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージのタイ遠征から帰国したばかりの米本拓司選手へインタビューを実施。感染症対策のため、試合や練習、ミーティング以外はホテルの自室での生活となった今大会、過酷な環境での中2日の6連戦をどのような心境で闘っていたのか。日々の過ごし方やアジアの舞台での戦いで感じたことなどを語ってもらいました。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
グループステージを終えて帰国されたばかりですが、今の心境はいかがですか?
米本 まずは「やっと帰って来られた」という気持ちです。帰国後もホテルでの隔離生活が続きますが、日本なので安心感はありますね。
グループステージ最終戦の試合終了から数時間後の便で帰国されたそうですね。疲れがかなり残っているのでは?
米本 最終戦に出場していたメンバーは疲れていると思いますけど、僕は出場停止で出られなかったのでそこまで疲れはありません。体の疲れよりも、メンタル面での疲労はあります。日本とは全く違う環境の中での生活だったので多少なりともストレスは感じました。基本的にはホテルの部屋で1人で過ごすので、ストレス発散もなかなかできませんでした。精神的な部分でのキツさはありましたね。
過酷な環境の中で5勝1分、14得点2失点と好成績を残しました。この数字についてはどのように感じていますか?
米本 1位で突破することを目指していたので、結果だけを見れば満足のいく結果を持って帰って来ることができました。普段あまり出場機会のない選手が試合に出ることでチーム力の底上げができましたし、結束力が高まった3週間になったと思います。ただ、細かいところを見ると、チャンスを決めきれていればもっと楽な展開にできた試合もあったので、そういった課題は改善しなければいけません。
慣れない環境下で、情報の少ない相手との対戦には難しさを感じたと思います。どんなことを意識していましたか?
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