リーグ前半戦を終え、中心選手として全20試合に出場した稲垣祥選手にインタビューを実施。チームとしては開幕から10試合無敗記録を達成し、首位に立つ川崎フロンターレとの2連戦を迎えた。さらに個人では日本代表に初選出されるなど、さまざまな出来事が起こった前半戦をどのような想いを抱いて闘っていたのか。そして、6月22日に初戦を迎えるAFCチャンピオンズリーグへの意気込みを語ってもらった。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
リーグ戦20試合を終えました。ここまでの戦いを振り返って率直な感想はいかがですか?
稲垣 昨年から継続しているベースの部分での良さを出しながら勝点を稼げている試合もありました。ただ一方で、チームとしてもそうだし、個人としても力のなさを露呈するようなゲームもいくつかあったと感じています。
前回のインタビューでは開幕から6連勝を飾った際に話を伺いました。その後、引き分けを2試合挟んで10試合負けなしまで記録を伸ばしました。手応えや課題など、どんなことを感じながら闘っていましたか?
稲垣 負ける気はしなかったです。自分たちが積み上げてきたものや大事にしているものを素直にぶつければ勝点を取れるという手応えを感じながら闘っていました。その時に背伸びをしたり、無理してバランスを崩すようなことは全くなかったですね。いつもどおり、しっかりと闘う気持ちを持ってピッチ上で積み上げてきたものを表現していたからこそ、結果がついてきたのだと思います。
第10節のサガン鳥栖戦で今シーズン初の黒星を喫しました。
稲垣 結果は負けてしまいましたが、自分たちのやり方に対して疑問を持つことはありませんでした。ただあの試合では、相手に分析されて、自分たちの良さを発揮しづらい展開に持っていかれたと思います。
敗戦後のガンバ大阪戦で勝利し、前半戦のターニングポイントとなる首位の川崎フロンターレとの2連戦を迎えました。まずはこの2試合についてどのように感じていますか?
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