12月17日(木)、太田宏介のパース・グローリーFCへの完全移籍決定が発表された。同選手の移籍を受けて、『INSIDE GRAMPUS』はインタビューを実施し、名古屋での1年半や新たなる挑戦について話を聞いた。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
Aリーグのパース・グローリーFCへの完全移籍決定が発表されました。現在の心境を聞かせてください。
太田 今は新しい挑戦にワクワクしています。まさか海外のチームからオファーをもらえるとは思ってもいませんでした。ここでまたチャレンジすることで、人生の幸福度がもっともっと上がりそうですよ。
名古屋で過ごした1年半の期間を振り返ってください。
太田 チームがどん底の状態で加入し、ギリギリで残留できました。「2020シーズンは勝負の年にしよう」と意気込んで臨んだのに、開幕前にケガをして手術。なかなか思いどおりにいきませんでしたが、そんなことを含めてのサッカー人生だと思っています。ネガティブな要素であっても僕自身は楽しんでいましたよ。目に見える結果を残せませんでしたが、チームメイト、スタッフ、ファミリーの方々と一緒になって闘えたことを誇りに思っています。グランパスに来て1年半、名古屋という街が大好きになりましたし、初めて子どもと一緒に暮らす新しい生活も充実していました。
今シーズンはケガや新型コロナウイルスの影響もあり、難しい1年になったのでは?
太田 復帰してからはコンディションを上げていくことが難しかったです。あれだけ連戦が多かったので、実戦形式の練習をほとんどできませんでした。難しい1年になりましたが、誰にとっても初めて経験。そんな貴重な経験をできたことにも感謝したいですし、こういうシーズンもおもしろかったですよ。僕個人としてはすごく幸せな1年でした。強がっているわけではありません。もちろん、サッカー選手はピッチに立ち続けて、勝利に貢献することが一番の理想だと思います。ただ、年齢を重ねていくごとに、サッカーの深みやおもしろさを知ることができました。試合に出られなくても、チームがどのように回っているのかなどいろいろな角度から見ていました。勉強になった1年でもあります。
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