NGE

明治安田生命J1リーグ第27節 FC東京戦 前々日監督会見

1311月
11月13日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、15日(日)に行われる明治安田生命J1リーグ第27節のFC東京戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。


マッシモ フィッカデンティ監督


―金崎夢生選手、山﨑凌吾選手の状態はいかがですか?

まず山﨑に関しては、ねんざによって内側靭帯を痛めているという状況です。あと2、3試合は難しいのではないかなと。ただ、今シーズン中には復帰できるレベルだと思っています。金崎に関しては、今シーズンは絶対に無理です。どういった状態なのかを正確に把握した上で、彼の治療の方向性を決める必要があると思っています。多くの方の意見を聞きながら、ベストの形を探していくという取り組み方になると思います。


そういった角度から見た時に、全くもって好ましい状況ではありませんが、そのような状況でも(イタリアのことわざ:vendere cara la pelle 猛然と[死に物狂いで]抵抗する)シーズンの最後まで死にものぐるいで闘います。少しでも最終結果が良くなるように物事を運んでいきたいと思っています。もちろん、戦力としては厳しい状況です。ただ、今年のホームの結果を見ればはっきりわかるように、多くのサポーターの皆さんに力をいただくことができました。幸いにも、ホームゲームが多く残っていますので、いい終わり方ができたらと思っています。


―彼ら2人がいない中で攻撃を構築していく必要があります。どのようなことを考えていますか?

一か八かで試合に挑むのではなく、練習で何パターンかを作った上で臨みたいと思います。どのパターンでいくのか、あるいは試合中に変更できるように、今いるメンバーでやっていかなくてはいけないと考えています。そういった方向での取り組み方を選手も理解してくれているので、それをギリギリまでやっていかなくてはいけないと思います。


―対戦相手にサイドを抑えられるようになってきていると思います。その狙いへの対抗策を考えていますか?

1試合ごとへの試合の取り組み方と、結果としてどう闘えたのかという評価、最近はサイドを抑え込むような戦い方をされているということを含めて、シーズンが終わった時に振り返って、どれだけのケガ人がどういった原因でケガをしたのかという部分が影響していると思います。そのうちの半分くらいは、極端に言うとケガをさせられたのではないかと思われるようなものもあったと思います。我々のストロングポイントとなっている選手への潰し方が、果たしてありなのかなと。これまでも声を上げてきましたが、自分たちのサッカーが形になってきた時に、そういった形で我々のサッカーを消してくるのは、Jリーグとしてあるべき姿ではないのではないかと言わざるを得ないと考えています。メンバーがそろった状態でサッカーをやらせてもらっていないということを、我々としては伝えていきたいと思います。


―FC東京は今シーズンの対戦で厳しい闘いを強いられた相手です。どういった闘いをしていきたいと考えていますか?

継続してやってきたことを、今のメンバーにあわせて少し作り直さなくてはいけないと思います。今はそれを調整しているところです。どういった闘いをしなくてはいけないのか、という準備はできると思います。ギリギリのところまで見て決めたいと思います。東京は経験が豊富で、フィジカル的な強さがあると、これまでの対戦で感じさせられました。経験という部分で相手が上回っていたシチュエーションで、うまくその状況を使われたシーンがありました。今年の東京はサッカーに必要とされている、経験から来るずる賢さも生かして、試合をものにしている部分があると思います。そのチームに対して、どうやって上回るかを考えて準備しなければなりません。


―残り試合も少なくなり、順位の近い相手との対戦です。この試合をどのように位置づけていますか?

当たり前のことかもしれませんが、直接の対戦で勝ち点を挙げることができれば、我々の勝ち点を伸ばすだけでなく、相手の勝ち点が変わりません。2倍の価値と言うと極端ですが、見方によってはそういう位置づけができる、いわゆる6ポイントマッチだと。その重要性は大きいです。最高の準備をして、絶対に勝つつもりで準備をします。しかし、この一戦を持って今シーズンを決定づけて、評価を下されるという位置づけにするつもりはありません。まだ残りの試合がありますし、その後も上の順位を狙って闘い続ける必要があります。必要のない追い込み方をして、自分たちでプレーに影響の出ることをする必要はないのかなと。良かった部分を自信に変えて、「今度こそ、3試合目はしっかりと東京に勝つ」という気持ちでやっていきたいですし、選手たちもそういうメンタリティーで準備をしてもらいたいです。


―負傷者などチームの状況は厳しいですが、ポジティブに捉えているところ、変わらずに自信を持っているところを教えてください。

新型コロナウイルスや負傷者の影響がありました。前節では、金崎が負傷交代をしなくてはいけなくなった瞬間に「これは長引くな」と思いました。直近に、あるいはシーズンをとおして苦しい出来事が多くありましたが、ポジティブに捉えられるところは大いにあると思っています。ここ何年かの名古屋グランパスがどういう結果を残してきたかを考えると、いくつでも言い訳が挙げられる状況で、これだけの結果を残してきました。順位表を見ても、ここまで話してきたように、上位争いができる状況にいます。その状況に、選手たちは「大きく変われた」と感じているのではないかと。「去年までのやり方が今年はこういうふうに変わったから、そのうち結果がついてくるだろう」というようなものではなく、実際に結果を出せています。そういった部分に自信を持って、我々はそういうチームに生まれ変わってきているのだと。問題はそれを今年1年だけでなく、長期的なものにしていけるか、より高いところで争えるかだと思っています。今年積み上げてきたことはなくしてはいけません。気持ちの持ちようによっては下を向きたくなるような状況でも、苦しい中でもこれだけやってこれたという自信があり、それが選手たちが前向きに取り組めている要因だと思います。貪欲さ、もっと上に行きたいという欲が出ていて、そういった雰囲気のチームは向上心の塊で、絶対にいい流れが生まれると思います。それをどれだけ増幅させられるかが私の役割です。ポジティブな面はそういったところにあると思います。


―ナイトゲームの連戦の中で今日は午前中にトレーニングを行いました。どういった意図があるのでしょうか?

今日いきなり変えたわけではなくて、最近はこういう時間帯を使っています。だんだん寒くなってきているので、暖かさの残っている、練習をするのに一番いいコンディションでやりたいということです。