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明治安田生命J1リーグ第26節 鳥栖戦 前々日監督会見

111月
11月1日(日)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、3日(火)に行われる明治安田生命J1リーグ第26節のサガン鳥栖戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー鹿島戦から24時間も経たないうちにお目にかかります。

この際、毎日でもいいんじゃないですかね(笑)。


ー鹿島からの移動は大変で、ハードなスケジュールになっています。次節に向けてどのように調整していきたいですか?

試合に勝ったというところと、どういうふうに勝ったかというところ。どちらも素晴らしい結果だと思います。長旅ですが、メンタル的な疲れは残らず、むしろすごくいい状態でした。今日の練習でグラウンドに集まった時、そのように見えました。体の疲れは時間の問題がありますので、「できるだけ回復しよう」ということしか選手には言えません。その中で彼らもそういった努力を最大限にやってくれると思います。もうひと踏ん張りすれば、そのあとに少し日程が空きます。「頭のスイッチをあえて切らないで、そのままつないでおいてくれ」ということを選手に伝えました。


ー鹿島戦は前半に先制点を取ったあと、少し攻め込まれてしまった印象でした。監督は前半をどのように見ていましたか?

まずはどういうゲームだったかというと、お互いの闘争心がぶつかり合うゲームだったと思います。試合が終わって選手にすぐ言ったのですが、気持ちの面で相手に一歩も譲らず、我々が相手を飲み込んだゲームができたと。そこで集中を切らさずやれたので、ファウルも我々に対して鹿島が倍近くの数字になっています。どういうふうに試合が進んでいったのか。もちろん、PKのエピソードを触れないわけにはいかないと思います。あれがあったか、なかったのかという話よりも、確実にPKになるもので、逆にイエローカードが出ていても良かったというところまであえて付け足すなら言うべきかなと。私としては批判しなければいけないレベルではなく、PKがあったか、なかったというレベルではないというシーンだったと思います。そのあとも前から奪いにいくプレーを選ぶ中で、前後半を通じてみると、枠内シュートを2本しか打たれていないはずです。押し込まれたというのは前半終盤の話だと思います。今年の鹿島はシーズン中盤に“鹿島らしい”過ごし方をした上で、昨日の鹿島だと思います。鹿島は20年以上、どことやっても相手を苦しめるサッカーをJリーグが始まってからずっとやっています。今年の鹿島というより、試合前にも“鹿島らしさ”という言葉を使いましたけど、それを随所で見せつけられたかなと。やはり鹿島はそういう強さがあります。試合を一瞬で鹿島ペースにしてしまうことをやられかけましたけど、賢くファイトすることで対応できたと思っています。鹿島の攻め込む時間があるべくしてあった中、それをトータルで上回る強さを昨日は明らかに見せることができたと思います。


ー鹿島戦だけではなく、サイドハーフの選手が守備に大きく貢献していると思います。彼らの攻守のバランスについてどのように考えていますか?

今シーズンはいろいろな要素がある難しいシーズンで、昨日の試合でもケガ人が出てしまいました。米本(拓司)は状態を少し見なければいけませんし、オ ジェソクは筋肉系の故障をしてしまったのかなと。その中で故障空けの阿部(浩之)は、キレを含めやっと“阿部らしい”プレーが戻ってきたと思えるようなゲームをしています。それまでと前回のゲームを比較し、少しずつ上向きになっていると思います。昨日から復帰した吉田豊も十分なプレーをしてくれたと思います。いろいろな要素がある中、チームで一体になり、多くの得点者がいる状況です。ご質問いただいたように、ディフェンスをする時、ディフェンス専門の選手がグラウンドの中で配置されているわけではありません。サッカーは11人がその瞬間、チームが機能するように役割を担うかだと思います。そういった考えが攻守両面において表れているのではないかと思います。昨日のゲームでもそのように映ったということは、我々が目指している形にしっかりなっているのかなと。シーズン中、苦しいところにも打ち勝つというチームの強さ、ゲーム中でもいろいろな場面で助け合える強さ。それらはここ最近の名古屋に足りなかったものだと思います。苦しい時間帯、苦しい時期から逃げずに、今の力なんだと受け入れ、しっかりと闘うこと。ファイトできているのは名古屋に備わってきた強さだと思います。


ー次節対戦する鳥栖には局面をこじ開けるFWがいます。そのような選手にはどのように対応すべきでしょうか?

もともと縁があったチームなので今年の鳥栖の試合は、ほとんどの試合を見ています。率直な感想ですが、「多くの試合で素晴らしいチーム、好きなチーム」と好感を持っていて、分析も兼ねて見る機会が多かったです。若い選手が多く、しっかりと走り、ハートを持ってプレーする。誰が鳥栖のサッカーを見てもそのような印象を受けると思います。そういうことをやろうとして、それを実現する選手がグラウンドでプレーしています。戦術だけではなく、それにプラスした力をグラウンドで出せるサッカーのやり方をしていると思います。そういった部分を警戒しなければいけません。加えて、今は応援の仕方に制限がありますが、自分が鳥栖で指揮を執っていた時、サポーターの皆さんがどれだけ気持ちを込めてチームの側で応援してくれるかを感じていました。鳥栖はホームで試合をする時、その強さを発揮するチームです。そういった部分も総合的に見ながら、鳥栖戦に向けて準備しなければいけないと思っています。


ー次節は契約の関係で金崎夢生選手が出場できません。代役の候補になる山﨑凌吾選手の現状やフィット具合などをどのように見ていますか?

ご質問いただいたのは山﨑がどういう状態に見えるかということですが、どういった角度からの質問か考えると、前田(直輝)の名前もこちらから加えておきたいなと思います。昨日の試合に対して全力で闘う中で、時間帯の状況を見ながら、このまま引っ張れるのかどうか考えていました。この日程ですので、できたらフレッシュな状態でベンチに置いておきたいという思いもありました。山﨑、前田は状態がいいとわかっていた上で、プレーさせずにフレッシュな状態をキープして鹿島から帰ってくることができました。彼らがそれぞれの役割を次の試合で果たしてくれると思っています。彼らの調子がいいとわかっている上で、そのあとの日程も考えなければいけません。先ほども話しましたが、少し間が空いてきます。昨日の試合が終わってから今日、明日と時間があり、長い時間プレーした選手がどれだけ回復できるのか。組み合わせなどすべてのバランスを考えて、メンバーをしっかり選んでいきたいと思います。山﨑はすごくいい状態です。前田も同じようにすごくいい状態です。2人はプレーする機会があればやってくれると思います。