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明治安田生命J1リーグ第29節 神戸戦後 監督会見

309月
9/30(水)、明治安田生命J1リーグ第29節が行われました。名古屋グランパスはノエビアスタジアム神戸でヴィッセル神戸と対戦し、0-1で敗戦。試合終了後、グランパスを率いるマッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの監督会見に臨みました。
マッシモ フィッカデンティ監督


前半が本当に良くなくて元気のない状態となってしまいました。実際に選手がプレーするところを見て、「グラウンドが滑る」と言いたい気持ちはありますが、神戸に来る前から明らかに多くのチームが、このスタジアムで滑っていることは分かっていました。それにふさわしい準備をして試合に入ろうとしましたが、やはり我々の選手の方がよく滑っていましたし、その部分でも今日の試合への準備ができていなかったのではないかと思います。

 

後半はどちらかというと前半よりオープンな展開となり、我々にも阿部浩之選手のシュートシーンがありました。決めてもおかしくなかったチャンスはありましたが、逆に神戸がそのチャンスを決めたことで、オープンな展開で始まった後半でしたが、神戸はしっかりと守るようになりました。そこで追いつき、試合をひっくり返す流れに持ち込めないほど、神戸はしっかりと守っていたと思いますし、そのことを評価したいと思います。

 

このあと質問をいただければすべて答えますが、その前に私からの感想として最後に、前半に名古屋側の選手がやっても「こういうファウルがありました」と言わなければいけないようなファウルがあり、セルジ サンペール選手に米本拓司選手が踏まれてしまいました。あのような踏まれ方で選手キャリアを終えてしまう可能性もあるような良くないファウルでした。それが意図的かそうでないかといえば、そうでなかったと思いますが、実際にすべてのファウルにおいて、意図的ではないにしても相手に大きな怪我をさせる可能性があったとしたらそれなりの処分を受けるべきです。審判が4人いて、もちろんV.A.R.はありませんが、それが見えなかったのは少しおかしいと思います。どういったゾーンでそのファウルがあったのか。失点をしないためにやむを得ずやったファウルか、あそこで米本選手があのようなファウルを受けなければいけないようなゾーンではありませんでしたし、そこで決定的なシーンにつながるものでもありませんでした。そういうファウルがなかったとしても神戸が勝っていたという話で終えるのではなく、そういうプレーがあったということをもっと騒いでもらいたいと思います。そうでないとあのようなファウルに触れられずに終わってしまいますが、選手がケガをしてキャリアを終えてしまうような可能性のあるものでした。テレビでご覧になっている方はV.A.R.であるかのように見て判断することができるかと思いますが、なぜそのようなことが起きたのか、ルールはルールとしてしっかりやっていかなければいけないと思います。米本選手とはFC東京でも一緒にやっていましたが、ケガに苦しみ、それを何度も乗り越えてプレーできている状況です。あの後プレーを続けられましたし、あたりどころが良かったということになればいいですが、本当に大きなケガをしていた可能性もあったかもしれません。サッカーのルールどおりしっかりとやってほしい。我々にとって明日になれば忘れるという話ではありませんし、全選手の安全を守るためにも、これは騒いでもらいたいと思います。

 

―攻撃の形を作るのが難しい試合だったかと思います。後半の給水タイムでの選手交代を含め、試合中どのような修正をされたのでしょうか?

選手交代を含め、バランスを少し前にしてどういう配置でやろうか選手に求めました。そこからなかなかチャンスが多くできたとか試合内容が変わるようなものではありませんでしたが、選手はそれをしっかりやろうとし、気持ちの面でも最後までしっかりと走ってくれました。こういうサッカーを前半からできていればと思います。プレスが全体で掛かるようになり、どうやったら前へと行けるか、どうやったら相手のプレーする時間が少なくなるかということを試合終盤になってやっとできるようになりました。疲れている時間では気持ちを持って走らなければそれはできませんし、その部分でチャンスを多く作ったわけではありませんが、最後まで選手がなんとかしようと闘ったことは評価したいと思います。

 

ー前後半ともに阿部選手のポジションに曖昧さを感じました。監督からはどのような指示をされたのでしょうか?

阿部選手に関しては逆に、どの試合を見ても今日と同じようなゾーンで自由にプレーをさせています。自由とは、好き勝手にプレーをするのではなく試合状況を見て、彼はそういう試合状況を読むことにとても優れていますので、彼がほかの選手とポジションを入れ替わったりする中で、阿部選手が一番プレーしやすい状況を作れているとは思います。今日の前半は彼のコンディションもまだ上がりきっていないかなと感じる部分もありますし、そこがもっと上がれば、よりチャンスを作る意味でもいいプレーができると思います。ただ、ここまでしっかりと結果が出ていた時期、彼がずっとプレーを続けていた時期にチームに与えてくれたものは大きいですし、(ケガから)戻ってきても良いプレーを続けています。さらにコンディションを上げることで、よりチームを勝利に導くプレーができるようになるかと思います。いまは、コンディションの問題かと思います。ポジションがどうこうという質問に対しては、いつもこのように言いたいと思います。