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明治安田生命J1リーグ第2節 清水戦 前々日監督会見

27月
7月2日(木)、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、7月4日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第2節の清水エスパルス戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督が記者会見を行いました。


マッシモ フィッカデンティ監督


―今週のトレーニングで選手に求めてきたものを教えてください。

(前節より)4カ月のほどの期間が空いてしまったので、開幕戦を迎えるような感覚で取り組んできました。選手には「再開初戦からいい入りをしよう」と伝えてきました。再開初戦を迎えるにあたって、どれだけコンディションを上げていけるかが、この1カ月の課題でした。自分の感覚として、難しい条件下でもいい状態に持っていけたと感じています。選手たちにもそういった部分を言い聞かせながらトレーニングをしてきました。今週のテーマとして、その点が大きかったと思います。


―選手たちの状態は監督を納得させるのに十分なものでしょうか?

昨年とは全く違う取り組みをして、2月に開幕を迎えました。「90分間走り続けなくてはいけない」、「これまでとは全く違ったメンタリティーが必要なサッカーをやる」ということを念頭に準備を続け、カップ戦を含めて2試合を闘いました。(長期間の中断があったため)再開初戦までの期間で、開幕前から決めていたサッカーをやるために必要な、90分間走り続けるコンディションを作り上げるのは難しい作業でしたが、なんとかギリギリでやれたと思います。あとは気持ちや賢さなども大事になってくるでしょう。毎日、探り探り進んできた、というところです。サッカーには攻撃の時間も守備の時間もあります。攻撃的、守備的というものではなく、こちらから常に仕掛けていきたいですね。守らされるのではなく、自分たちがどう守りたいか。相手がどの位置でボールを持っていようが奪いにいく。そういうサッカーはエネルギーの消費が激しいですし、犠牲心も持ち合わせていないといけません。開幕の時点ではとてもいい状態でした。なので、同じような状態に持っていけるか、ということを考えてきました。さまざまな状況が違うので、同じサッカーを目指すのは難しいかもしれませんが、選手たちと話し合った上で、「長期の中断があったけど、引き続き今年はそこにチャレンジしていこう」と続けています。それが再開初戦でどれだけできるか、私自身も期待感を持っていますし、選手も前向きに取り組んでいます。今は「再開が楽しみ」という感覚ですね。


―今シーズンは交代枠が五つあります。この枠の使い方をどのように考えていますか?

選手交代についての私の考え方として、チームがうまくいっている時に選手交代をすることで、自分たちからバランスを崩しにいってしまう可能性もあると考えています。5人の交代枠をすべて使うということは、GKを除いたメンバーの半分を代えることになります。それでも戦い方の質を保てるのか、という視点もあります。もちろん、流れを変えるために選手を代えて、バランスを変えていく使い方もあります。コンディションや試合数を考えると、フレッシュな選手をうまいタイミングで使って、交代枠を生かしていく必要がありますね。ただ、フレッシュさも大事ですが、バランスを崩さないこと、あるいは(バランスを崩してでも)自分たちが優位となる方向に状況を変えられることが重要です。そこを絶対に間違えないように、交代枠を使っていきたいと思っています。


―対戦相手のデータは多くないと思います。そういった中でどのように準備していくのでしょうか?

まさにそのとおりで、直近の試合映像を見ながら分析することはできません。しかし、それはお互い様です。自分たちの準備をしっかりとすることをメインとして、再開初戦を迎えます。


―ランゲラック選手、金崎夢生選手の状況はいかがですか?

いただいた質問に答えたいという想いはありますが、先ほどの話も踏まえて回答しなくてはなりません。対戦相手の情報があまりない中で、我々は「自分たちから試合を動かしていく」という取り組みをしています。そういった状況を踏まえての2人の状態ですが、どちらもチームから離脱しなくてはいけない期間があり、特に金崎はそれが長くなりました。最初は個別のトレーニングでしたが、今では合流して、どんどんコンディションが上がってきています。近いうちに、ほかの選手と同じような位置づけで考えていけるのではないかと思っています。


―本来5週間あった調整期間が3週間となり、調整のスピードアップが必要だったと思います。どういった取り組みをされたのでしょうか?

通常のプレシーズンでは1カ月以上に渡って、試合レベルのコンディションを作り上げます。今回も、再開に向けての準備期間として4週間から5週間の期間を設定して、リーグが再開のスケジュールを組んだと思います。3週間でもやらなければいけないと思ってやってきました。7月4日の再開に向けて準備を進める中で、選手の体は大丈夫なのかと、安全の部分に気を使って準備をしてきました。幸いにもチームとしての活動が完全に止まっていたのは2週間ほどで、通常のオフのように1カ月以上体を休めてから立ち上げたわけではありません。なので、3週間の準備だけで試合を迎える、というものではないと思っています。運が良かったのか、チームの取り組みが良かったのかはわかりませんが、コンディションに気をつけながら続けてきた中で、幸いにも選手たちの体はいい形で応えてくれています。絶対に時間を掛けなくてはいけないところには時間を掛けて、選手たちと協力しつつ、できるところはスピードアップして進めることができました。


―金崎選手は退院してから全体練習合流までにどのようなトレーニングを行ったのでしょうか? また、練習での動きをどのように見ていますか?

まずはさまざまな面でも安全を考慮する必要がありました。約1週間は完全にチームとは別にトレーニングをしていましたが、メニューについては常に連絡を取っていました。その後は初日から、「動けているな」と感じさせるほどのコンディションで全体練習に合流してくれました。それ以上の回答は控えさせていただきたいと思います。


―約1週間はオンラインでのトレーニングを行ったのでしょうか?

まずはこちらが用意したメニューをこなしてもらい、その後はチームとは別に、クラブハウスでトレーナーの指導のもとでトレーニングをしてもらいました。オンラインで映像をつなぎながらトレーニングをしたわけではありません。


―ジョー選手との契約解除が発表されました。

いろいろな機会で、一緒に働いた選手についてコメントしてきました。今はこのチームのことに集中しています。その中で、彼のいないチームがどうなのか、という点でグランパスの監督として話をすると、今はとても高いレベルで競争が行われていて、誰を使えばいいのかわからないほどです。試合に出る権利を勝ち取った選手が素晴らしいプレーをしてくれるのではないかと思います。ジョーとは少しの間ですけど同じチームで過ごしました。新しいチームでプレーすることになったことは報道で知っています。今後のサッカー人生が彼にとって幸せなものになることを願っています。