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『INSIDE GRAMPUS』オープンに寄せて

104月

風間八宏監督

 本日4月10日に『INSIDE GRAMPUS(インサイド・グランパス)』が本オープンしました。まず、私が言いたいのは「我々はみんなで一体だ」ということです。いつも私は「一体感」ではなくて「一体」になりたいと言っています。そうなるためには、今の時代では『INSIDE GRAMPUS』のようなメディアでどんどん発信していき、それをみんなに楽しんでもらうことが必要ですよね。私はこれがすごく大事なことだと思っています。特にこの地域は地元愛がすごく強く、なおかつ楽しいものが好きな傾向にある。グランパスにはこの地域で育った選手もたくさん在籍しています。ブラジルやオーストラリアから強さという要素を加えてくれた選手もいます。彼らの素顔や強さ、経験をどんどん発信して、それが選手の中だけでなくて、外にも伝わっていけばいいと考えています。


 また、クラブが愛されるためだけではなく、クラブも「この地域を本当に愛している」と伝えていかないといけません。このクラブの一員になって感じたことは、「クラブのために」だけではなくて、「地域のために」という想いを持ったスタッフが多いということです。ただし、スタッフのみんなが地域のために尽力している姿は見えづらい。そういう姿も、この『INSIDE GRAMPUS』で伝えていきたいことの一つです。つまり「私たちは一つなんだ」「一方通行ではないんだ」ということを伝えられるメディアにしたいということですね。そうしたら、本当の意味で「地元のクラブ」になり、みんなで「大きなところを目指すクラブ」になると思います。一方通行ではなくて、二車線ある道路にしていかないといけません。そして、安全にお互いが走れるようにしていくこと、お互いが会話をできることが大切だと思います。「みんながグランパスを好き」ではなくて、選手やフロントも含めて「この地域が好き」「ここはいい地域だ」と共有している関係を作っていきたいですね。


 例えば、ファンの方のSNSでの発信から記事が生まれたように、グランパスに関わるみんなにとって、『INSIDE GRAMPUS』が本当に楽しめるメディアになればうれしいですね。皆さんには根本的に楽しんでもらいたいと思っています。知りたいものが知れて、「え、こんなこともあるの?」と驚くこともあれば、なおいいですよね。(中村)俊輔と秋山(陽介)の話じゃないけど、逆に私たちも「そういうことがあったんだ」と教えてもらえる場であってもいい。とにかく、みんなが仲間として「一緒にいろんなものを作っていくんだ」という意識を持って、みんながそこに参加する。『INSIDE GRAMPUS』は、そんなメディアになってほしいと思います。