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明治安田生命J1リーグ第27節 広島戦後 監督会見

289月
9/28(土)、明治安田生命J1リーグ第27節が行われました。名古屋グランパスはエディオンスタジアム広島でサンフレッチェ広島と対戦し、1-1で引き分け。試合終了後、グランパスを率いるマッシモ フィッカデンティ監督が監督会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


サンフレッチェ広島の試合を何試合も見て準備をしてきましたが、苦しいゲームになることは試合前から想像していた通りでした。良いプレーも随所に見られたのですが、コンディション的にもっと良くなることで足も動いてくるかなと思います。ただ、この苦しい状況をなるべく早く抜け出したいという気持ちで、グランパスの選手のほうが苦しい部分はあったと思いますが、それを最後まで受け入れ、闘い続けたスピリットの部分が見られたことが大きな収穫だったと思います。


形としてチームは4-3-2-1であったり、途中で状況によって4-4-2とすることで守ることができましたが、相手に攻めどころをなるべく与えないよう、外を攻められれば外を対策し、中を攻められればしっかり絞るということを、その都度、選手たちと形を変えながらやっていました。そこから自分たちが攻撃に移る時に、「こういうスペースが生まれるからそこを狙おう」とか、ある程度そこへと抜け出すことはできていたのですが、最終的にフィニッシュという形に持ち込む部分が足りませんでした。チャンスの多い戦いにはならなかったのですが、選手は準備したものをしっかり理解し、やろうとしてくれたと思います。


フィジカルコンディションもしっかりと上げていき、本来の選手が持っているものを取り戻すという作業になると思いますが、そこにしっかり取り組むことで、どういう内容になろうともこの試合では絶対に勝ち点を獲得しなければいけないと考えていました。しっかり勝ち点を獲得したことは結果として良かったと思いますし、そのことでも選手を褒めたいと思います。


ー選手交代が一人だけでしたが、その意図をお聞かせください。

苦しい状況で、最初のカードとして赤﨑(秀平)を入れました。彼が入ったことで押し込まれ気味だった状況から押し返せたとは思います。コンディション的に苦しい選手は他にも見えたのですが、その中でどう判断するべきか。苦しさは見えるが、「これは乗りきれるだろう」、「やりきれる」だろうと考え、バランスを変えるよりも、このままの形で最後まで戦う判断をし、交代カードは一枚しか使いませんでした。


ー監督に就任して短い準備期間でしたが、今日の試合前に選手へ何を伝え、ピッチへと送り出したのでしょうか?

言葉として選手に何か伝えなければいけないことがあるかといえば、選手は自分たちでわかっていると思います。今日の試合の前に改めて何かというよりも、就任して最初に選手たちに会った時に、ここからの8試合をどう闘うべきか、そのために出せるものは全て出して試合の結果につながるものは全部生かそうという話をしました。高い位置からのプレス、それはどれくらいできるか、90分の試合で続けられるか、そのためにはコンディションを上げなければいけません。どういう試合をしようという理想はありますが、今日は選手たちには具体的なイメージとして「前からいこう、受ける時は受けよう」と。どこでどういう試合をしようというのではなく、前からいけると判断すれば全員でいく、受けると判断したら全員で受ける。チームで一つとなってその瞬間をどう戦うかで勝ち点を獲得することをやりきろうという話をしました。その言葉通り、選手たちはやりきってくれたと思います。あとはコンディションが上がることで、チャンスを作ることなども自然と上がってくると思いますし、これを続けていきたいと思います。私としても選手の特長、この選手はどの部分でチームに貢献できるかなど考え指導すること、これまで対戦相手として知っている選手もいますが、こういう特長があったのか」と、日が経つにつれより特長を理解できると思っています。これから先も簡単な道のりでないことは私も選手もわかっていますが、特に前線の選手は守備の時に自分たちもしっかり動き走りきることで、全員で用意したディフェンスの形が機能する。そのために犠牲心を持ってやってくれたと思います。この選手たちと残り7試合を今年はやりきる上で、すごく良いゲームをしたと思います。


ー高いクオリティーが出せなかった要因はどこにあったとお考えでしょうか?

サンフレッチェ広島もすごく対策をしていて、しっかりとしたプレスでグランパスの良さが出ないよう、素晴らしいゲームをされたと思います。個人的な部分でのクオリティーの良さがチャンスに直結する部分は少なかったかもしれませんが、各選手が高いクオリティーがあるというプレーを随所に出してくれたと思います。ジョー、(ガブリエル)シャビエル 、(ジョアン)シミッチが犠牲心を持って闘えるということを、最初の試合で見られたことは大きかったと思います。