長谷川健太監督
何としてでもゴールデンウィーク最後のゲームで勝ちたかったです。選手もそういう思いで今日の試合に入ってくれたと思いますが、前半を見ていて「中2日の試合だな」と感じました。(身体が)重そうで、いつもの出足ではなかったのかなと。後半はメンバー交代により、攻撃がかなり活性化したと思います。稲垣(祥)が折り返したシーン、浅野(雄也)が抜け出したりカットインしたシーンなど、簡単ではなかったと思いますが、そこで決め切るかどうか。それにより、チームはさらに上向いていくと思います。攻撃陣に目覚めのゴールを期待していきたいです。岡山は前線にフィジカルの強い選手を置き、ラフなボールを入れながら攻めてきました。オフサイドにより取り消しになった場面もありましたけど、ディフェンス陣は最後まで体を張り、「0」で抑えました。そういう意味で少しずつ前に進んでいるのかなと思っています。ピサノ(アレクサンドレ幸冬堀尾)を含め、ディフェンス陣が踏ん張っているときに、前の選手や途中出場の選手がゴールを決めてくれると、チームの攻撃力は増していくと思います。こういうゲームを続け、勝点を上積みしながら、状況を打開していきたいです。本当にたくさんのグランパスファミリーが応援に駆けつけてくれたなか、勝利をプレゼントできなかったことを申し訳なく思います。観に来てくれている方に喜んでもらえるような試合をしていきたいです。
ー2試合連続のクリーンシートをどのように評価していますか?
今日もシュートをかき出したシーンがありましたが、粘り強く対応できるようになってきたと思います。ピサノ効果なのか分かりませんが、彼がゴールを守っていることで守備陣がより集中して対応しているのかもしれません。ピサノはすごく持っている選手だなと思います。ここ2試合、国立(競技場)と豊田スタジアムでしっかりとプレーできたというのは、彼にとって大きな経験値になると思います。次はアウェイゲームになりますが、さらに自分自身のプレーに磨きを掛けてくれればと思います。
ー後半、相手守備陣の背後へのボールが増えたように思います。そういった指示を出していたのでしょうか?
はい、指示を出しました。前半は何度かオフサイドになっていて、後半も何回かありましたけど、岡山にとって一番嫌なタイミングだったんじゃないかなと。ディレイをせずに早めに(旗を)上げていて、前半にも微妙なシーンがあったと思いますが、交代した浅野がそういうタイミングで狙ってくれたことは良かったと思いますし、ボールもいいタイミングで出ていたのかなと思っています。
ー試合開始時間が1時間遅れました。どういった影響がありましたか?
影響に関してはアウェイチームも同じですし、サポーターの皆さんも外で開場を待ってくれていました。もしかしたら応援する皆さんのほうが我々よりも大変だったんじゃないかなと思います。我々は、試合が中止になるのか、時間をズラして決行するのか、その判断を待つだけでしたので、さほど大きな影響はなかったと思っています。
ー試合前からルカオ選手を警戒していたかと思います。マークの受け渡しも含め、どういう対策をしたのでしょうか。また、その評価を教えてください。
対策については言えないですけど、よく「0」で抑えてくれたと思います。
ーピサノ選手の働き、パフォーマンスはいかがでしたか?
落ち着いてやってくれていると思います。つなぐところではつないでいますし、そこに関してはダン(シュミット ダニエル)よりも勇気を持ってやっていると思います。平然と横につけたりしているので、「怖くないのかな」と(笑)。取られるシーンもあったと思いますけど、ピサノらしいというか、足元に自信があるんだろうなと感じますね。自分の得意な技術を少しでも出したい、そういう気持ちもあると思います。ピサノが勇気を持ってつないでくれているからこそ、相手が前掛かりになり、背後を取るシーンが増えているとも思います。「すごいな」と思いながら見ています。
ーベンチから見ていて、少しヒヤッとするような場面もありましたか?
それは何度かありましたけど、ハーフタイムにも指示を出して、うまく使い分けてくれたんじゃないかなと思います。
ー連戦により身体が重いことを把握しながらメンバーを組んだかと思います。前節の勢いを持ち込みたいという意図があったのでしょうか?
前半で先制点を取りたいと思っていました。そのままのメンバーのほうが、動かなくてもコンビネーションが良かったりすることもあり得ましたので。早めの交代により、勝負していけるようなフレッシュな選手もいましたので、メンバーを変えるというよりも良かったメンバーをそのまま送り出すことにしました。